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あら、ふっかさん振り回されちゃってんじゃん😏😏
ふっかさん… まんまとしょっぴーの魅力にハマっていますね🧐
💜side
俺は考え方を180度変えることにした。
この女を、俺好みの女にしてしまえばいいんだ。もし見込みがあったら多少遊んでやってもいい。
それにしても、さっきの歌声にはマジでびびった。
柔らかくて色っぽくて、艶もあって、大胆にどこまでも伸びそうな歌声。女のくせに男性ボーカリストの歌にもしっかり対応してくる能力の高さ。
見た目は100点だし、運動神経も抜群。男に睨まれても怯まないタフな根性。
渡辺翔子は今まで出会ったどんな女とも違っていた。
あ、そうだ。
俺に本気にさせて、あっさり捨てるってのもアリだな。
俺は歴代の彼女たちの顔を思い浮かべた。一番最近のメンヘラ田中?から遡り、どの子も軒並み個性的で可愛かったけど、どこか物足りなくて別れてきた女の子たち。振るのはいつも俺の方。選択権は常に俺にあった。
翔子だってすぐに俺に惚れて飽きられて捨てられる。そう考えると少しは溜飲が下がる。
俺は翔子を部屋に連れ込むと、自分のベッドに座らせた。狭い俺の部屋の中にはソファなんかないから、並んで座るにはここしかない。迷わず隣りに座ると、翔子のいい匂いがした。それを嗅いだ途端、少し翔子に女を意識してしまったが、顔に出なかったのでセーフ。
💙「深澤?」
💜「その乱暴な言葉遣い、直してよ。俺、女の子らしい子が好きだからさ」
そう言って、か細い肩に腕を回す。翔子の身体に力が入るのがわかった。
初日から思ってたけど、翔子はたぶんウブい。俺の方がスキンシップには利がありそうだ。
💙「わかった!直すから、離れろよ」
💜「んー?」
💙「離れてよ…」
💜「そうそう。でも離れないよ?俺たち、付き合ってるんだからさ」
💙「じゃあ、何がしたいの?」
翔子の真剣な眼差しが俺を射抜く。
目がもう逃げないぞ、と語っている。カチンと来たのと、純粋に煽られたのと、なぜか身体が熱くなるのを感じて、俺は翔子の顎を持ち上げて、囁いた。
💜「キス」
そう言うと、俺は翔子の柔らかそうなピンクのぷっくりとした唇に自分の唇をゆっくりと近づけていった。
どきどき
どきどき
どきどき
おかしいな。
キスなんか、17年間の人生でもう何度もしているはずなのに。俺の動悸が一段と激しさを増してきている。
ちらっと、薄目を開けると翔子は覚悟したのか、目を閉じてキスに待機しているのが見えた。
長い睫毛が翔子の白い頬に影を落としている。まっすぐ通った鼻筋が意志の強さを表している。極め付けに口元の黒子がたまらなくセクシーだ。
ちゅっ。
💙「……はぁ……。よ……かった…」
先に音を上げたのは翔子の方で、俺は勝った、と思った。
💜「本当にするわけないだろ、好きでもない女と」
💙「こっちの台詞だ、バカ野郎」
翔子が真っ赤な顔で言い返してくる。
リップ音だけ立てて、寸止め。
それでもこっちは死ぬほどドキドキした。
💜「あ。言葉遣い。ちゃんとして」
💙「……わかったわよ」
💜「今日はここまででいいや。また…」
💙「じゃあまたね、辰哉クン」
心臓が飛び跳ねる。
翔子は最後に勝気なところを見せて、俺の部屋を出て行った。
待て待て待て。
いきなり人を名前で呼んでくるとか反則だろ。
閉じられたドアを男前な顔で睨みつつ、俺は握った手の中の大量の汗に戸惑っていた。