テラーノベル
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ちゃ
佐野と2人きりの金曜日から数日。
M!LK5人揃ってのバラエティ収録。
今日の収録は体を動かす企画ともあってか、ストレッチをして体をほぐすメンバーたち。
何気ないいつもの楽屋。
「反復横跳びなんていつぶりやろなぁ、できるかな」
「しゅんちゃんいけるでしょ!期待してるで」
相変わらずわいわいと騒いでいる太智と舜太を横目に、静かにストレッチする柔太朗。
佐野は台本とにらめっこしていた。
そんな佐野を隣に手首を回す吉田。
「……どうしてあの時俺に言ってくれなかったんだよ」
隣から聞こえてくる佐野の声。
「俺はその時からお前のこと好きだったんだぞ」
小声でも感情が入っている佐野のセリフ読みに感心しつつもどこかソワソワしいる吉田はいても立っていられなくなったのか立ち上がった。
「まだ始まるまで時間あるでしょ、トイレ行ってくるわ」
「ん、早めに帰ってこいよ~」
吉田は騒がしい楽屋を後にした。
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シャー
石鹸で丁寧に手を洗う。
『……いい加減忘れろよ』
意識してしまったその時から恋心が吉田を振り回していた。
勝手に嫉妬して勝手にドキドキして。
……佐野に好きな人、もしくは彼女がいたら、なんて考えたり。
『こんなの、叶うわけないのに』
いつもより長く水に当たった手は、冷たさで赤くなっていた。
『……あ、そろそろ戻らないと』
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「で、いつ伝えんの」
楽屋に戻ろうとした時、ふとドアの先から声が聞こえた。
「……でも自信ないんだよ」
「はやちゃんにしては珍しいね~?結構すぐ行くイメージやったけど」
『……』
「大切だから、この関係が壊れたら」
「でも、はやちゃん。好きなんでしょ?」
『……好きな人の話か。そうだよな好きな人の1人いるよな』
ドアノブにかけた左手が、そっとポケットに戻っていく。
「……うん。好き。他のやつに取られたくないぐらいには」
「早く伝えないと取られちゃうよ~」
佐野にとってそんなに素敵な人なのかと考えていたら、入るタイミングを見失ってしまった。
『いっその事、彼女できて嬉しそうに報告してくれた方が』
ガチャ
「うわっびっくりした仁人戻ってきたの」
いきなり声がクリアに聞こえたと思ったら目の前に佐野が立っていた。
「あっ、、ごめん。今丁度戻ってきただけ」
「……びっくりさせんなよ~。遅い思って様子見行こうとしたのに」
「ごめんごめん。そろそろ収録でしょ?」
「ん。いくか」
佐野の後ろから雛鳥のように着いてくる3人を後ろに佐野達はスタジオに向かった。
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