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悪魔の子

1 - 第1話 リリカとルル

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2025年04月05日

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沢山の本に囲まれた部屋に禍々しいオーラを放つ1人の女性が座っていた。その女性は名も知らぬ私に昔話を話してくれた。ゆっくり、引き込まれるような声で…。


「とある街に2人の子供が産まれました。

その2人は、それぞれ『リリカ』『ルル』と名ずけられ2人仲良く暮らしていくのであった。

しかし、2人が10才になった頃。金髪の少女『リリカ』の身体に変化がおきた。」


私が生まれたこの街『サンライト』は農業が盛んで沢山の子供が外を駆け巡り元気に暮らしている。サンライトには昔から伝わる伝説があった。それは10才の誕生日を迎えた後、特別な力が手に入るという話。オカルトというか厨二病というかとにかくおかしな話だ。私はそういうオカルト系の話が好きで興味があった。そんな私を巻き込むある事件が起きた。

それは私が7才のある日の事

「リリカちゃん!!」

青髪の少女、ルルが窓の外から手を振り呼んでいる。

私は静かな部屋で読書をするのが好きで特に魔導書と呼ばれる怪しい本が好きだった。

私とは対象的に外で遊ぶ事が好きなルル。いつも外に出ていき沢山の大人や子供と遊んでいた。

「リリカちゃんも遊ぼうよ!」

今日もルルの周りには沢山の人が居て、まるで人気者だ。

「後でね」

私は1人で居るのが好きだから、いつも断って外に出るのは最低限に控えている。

外を見ると、膨れっ面のルル。

そんなルルを無視して、相も変わらず私は本に夢中になっていた。

部屋一面の本棚には沢山の種類の本が並んでいる。

その中の1冊を取り出し、ペラペラとページをめくる。

「…何これ」

ページをめくっていると真っ黒に塗りつぶされたページがあった。

「気味悪い」

そう呟き、ページを閉じようとすると、さっきまで閉まっていた窓が開いていて、強風が書斎に吹き付けた。

そのせいか、本棚の本は床に散らばりぐちゃぐちゃになってしまった。

「何なの…最悪」

片付けようと本を戻していると、見知らぬ本が置いてある。

「この本って…」

その本には『黒魔術伝説』と書かれていた。

その本の名前に 私は興味をそそられ、ページをめくってみた。

その内容は、ある少年が生まれる所から始まっていた。


ある日、スラムの貧しい親子に2人の少年が産まれました。1人は白髪の凛々しい子。 もう1人は顔に痣があり、目は紫色。それを見た母親は、顔に痣ががある子を不気味がり何処か適当な場所に 捨て存在ごと消してしまうのでした。

しかし、その少年は生死の境目を渡っていた所に優しい老人に拾われ幸せに育てられました。

その少年””は””””のために””””をして””””をした。”””は『悪魔の子』と呼ばれ”””””の街に降り立ち殺人の限りを尽くした。”””””””””””””


その本は途中から黒く塗りつぶされて読めない。意図的に塗りつぶされた感じがする。

「殺人…悪魔の子?…痣」

気になる事ばかりだった。私は時間を忘れてこの本に食らいついた。色々な絵が書いてあり『翼の生えた男』『ローブを身にまとった老人』『禍々しい城』『街の景色?』など様々なタッチで書かれていた。

「リリカ?」

母親が下の階から呼んでいる。外を見ると月が昇っていた。

「今行く!!」

ご飯を急いで食べ、また自分の部屋に戻る。「早く続きを見たい!!」と思いバタバタと階段を駆け上がり部屋の鍵を閉める。

部屋に戻るとさっきまで読んでいた『黒魔術伝説』が無くなっていた。

「え、なんで!?さっきまであったのに!」

必死に探したがその本は見つからなかった。

歳が経つにつれその本のことは忘れていった。しかし、10才の誕生日の事。その本が再び私の目の前に現れた。それは思いもしない形で突然に…。

「10才の誕生日…噂だと特別な力が手に入る」

そう思いながら、本を読んでいた。

ふと窓を見ると1人の男性が窓の縁に座っていた。しかも、手には見覚えのある、黒く古びた本を持って。不思議に顔は影で隠れてハッキリ見れなかった。

「貴方…誰?」

冷静に聞いた。すると男性は不敵な笑みを浮かべ、黒く今にも吸い込まれそうな瞳を向け言った。

「やっと…見つけた、『リリカ』」

「え、なんで私の名前を…」

初めて会ったはずなのに、男性は私の名前を知っていた。すると男性は私の顔を優しく撫で「あぁ、あの御方そっくりだ」と呟いた。『あの御方』、私はなんの覚えもない。急に目の前が暗くなり身体の力が抜けていくような感じがし、私の意識は途絶えた。

「貴方は””…」

最後の力を振り絞ってある男性の名前を呟いた。知らない男性、私にも見覚えがあった。目の色、身長、変わってる所が多々あるが、10年前に読んだ黒魔術伝説の主人公。『悪魔の子』にそっくりだった。彼の顔には忘れもしないあの忌々しい痣があった。



「ルル…、助けて」



しばらくすると眩しい光が私を包み込んだ。

神の慈悲なのか悪魔のせいなのか、私はその光に身を任せた。




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