会議室のドアをノックした。
「はい」
返事を待って、開けたドアの隙間から室内をひょっこりと覗くと、会議で使用した機材を片付ける中田の姿があった。
「堂本さん。どうかされましたか?」
私の姿を確認してすぐに手を止めた中田に、緩く首を振りながら、「ちょっといい?」と声をかける。
要領を得ない曖昧な表情で頷いた中田の、珍しく気の抜けた様子に微笑み、後ろ手にドアを閉める。
「『よろしければ、一息つきませんか?』」
「え」
意図して一言一句同じ言葉で誘えば、中田が目を丸くして硬直する。
口元に微笑みを残したまま、テーブルにコーヒーカップを置いた。私の分と二つ。
先日、中田が差し出したのと、同じコーヒー、同じシチュエーション。
無意識に緊張する中田のために椅子を引いた。
向かいの席に先に腰を下ろすと、促されるように中田も座る。
「…**************
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