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第108話『趙の頂点』
中華連合武闘場。
準々決勝・第二試合。
李牧
VS
龐煖
龐煖が咆哮とともに突進する。
「オオオオオッ!」
轟く一撃。
李牧は右へ。
左へ。
紙一重でかわし続ける。
しかし、その表情は冷静だった。
(あと一度。)
(あと一度だけ、あの踏み込みを誘えば——。)
龐煖が大きく踏み込む。
右足。
李牧の視線が鋭くなる。
「今です。」
李牧は半歩だけ前へ出た。
龐煖の拳をかわしながら、その腕を軽く流す。
同時に肩へ触れる。
ほんのわずかな力。
しかし、その瞬間。
龐煖の勢いは自らの前進力によって制御できなくなる。
「……!」
一歩。
二歩。
場外線が目前に迫る。
龐煖は踏みとどまろうとする。
だが。
勢いは止まらない。
タンッ。
右足が場外線を越えた。
実況が旗を高く掲げる。
「場外!」
「勝者――」
「李牧!!」
武闘場は大歓声に包まれた。
龐煖は静かに場外から戻る。
李牧の前まで歩き、数秒見つめる。
そして。
右手を差し出した。
「……見事。」
李牧は微笑み、その手を握る。
「あなたの武があったからこそ、私は全力を尽くせました。」
二人は固く握手を交わす。
観客席から惜しみない拍手が送られる。
王翦が静かに呟く。
「知が武を制したか。」
桓騎は笑みを浮かべる。
「李牧らしい勝ち方だな。」
じゃぱぱも感心したように頷く。
「真正面から倒したんじゃない。」
「相手の力を利用したんや。」
李丙が壇上へ上がる。
「準々決勝第二試合終了!」
「勝者、李牧!」
「続いて準々決勝第三試合!」
呉鳳明。
VS
項燕。
魏を代表する知将と、楚を代表する歴戦の大将軍。
準決勝進出を懸けた一戦が、今始まる。
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コメント
1件
おお、108話お疲れ様でした!今回の李牧の勝ち方、めっちゃ痺れましたわ。パワーで押す龐煖に対して、あえて紙一重でかわし続けて、相手の勢いを利用して場外に誘導する…まさに知将・李牧らしい勝利やと思いました。最後の握手シーンも、お互いを認め合ってて熱いものがありましたね。次は呉鳳明 vs 項燕か…これはまた見逃せないカードや。続き楽しみにしてます!🔥