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あ、国ってお給料でないんですね
今日は、いつもの面子が菊の家に遊びに来ている。だが……
「はぁー………」
菊は通帳を見て、深い溜息をついた。
「どうしたの〜、………って……
お金が一気に減っていってるね〜」
菊の通帳を覗き込みながらイヴァンが言った。
「………そうなんですよ…………最近物価高や何やらで生活費が上がっておりまして………」
「確かに高騰してるな………」
腕を組みながらルートヴィッヒが頷く。
「まぁ、でもそんな困るほどではないでしょー?菊のことだし何か対策とか────」
「それがしていないのですよ………」
フェシリアーノの言葉に覆いかぶさるように菊が発した。
「珍しいあるね、あの菊が………」
「私だってそんな完璧な人間ではありませんからね………」
「何も考えてないってどうするのよ?」
フランシスが痛いところをつく。
「………どうしましょう、というよりかはもう働くしかありませんよね……」
「まぁ、そうだな……」
アーサーが何か考えながら同意した。
「でも、働くってなったら時間作らなきゃだし、就活もしなきゃだよね〜?」
「この年で就活とは………お恥ずかしい………」
「それかバイトだよね」
「バイト…………
となると、時給が良ければよいのですが……低いと生活費の足しにならないかもしれませんね……」
「日本はバイトの時給安いと聞いたが…………そんな都合の良いものはあるのか?」
「そこですよね………うーん………」
「あ、じゃあ俺の家に来るか?」
「「「「「「は?」」」」」」
全員の声が揃ったが、喜ぶような言葉は一切出てこなかった。
「え、ダメか?」
「ダメに決まってるある!!!!何が起こるか分からない、というかもう分かるあるよ!!!!!」
「菊を独り占めしないでよ〜!!この変態〜!!」
「ホントに信用ならんわ………」
「何でだよ」
「日頃の行い、なんだぞー!」
「うっせえよ!
………だったら全員の家に菊が転々とするか?」
「いいんじゃない?」
「……………ありだな」
「あいやぁ………」
「いやいやいやいやいやいや…………
移動費も掛かりますし、皆さんにご迷惑をかけるのは………」
「お兄さんにかかれば全然迷惑じゃないって〜!
むしろ嬉しい♡」
「変態その2…………」
「コイツと一緒にしないでよ?!?!」
「はぁ?!お前のほうがよっぽど変態だろ!!!」
「ひ・ご・ろ・の・お・こ・な・い・♡」
「あぁ?!?!」
「……どっちもじゃない……??」
「僕もそう思う〜」
「HEY!!!話が逸れてるんだぞ!!!」
「あ、…………すまない菊」
「ごめんね〜菊〜」
「菊、どうするか決めたか?」
「…………とりあえず手頃なバイトを掛け持ちします……」
「絶対体壊すあるよ………」
「……でも、俺、応援する!!」
「…そうだな、、……限界だったら言ってくれ」
「僕も少しは力になりたいからね〜」
「!!!
……ありがとうございます………!」
「…………ところで、だが……
風俗はしないよな???」
「…………な、何のことでしょう」
「………冗談のつもりだったが……………本気なのか??」
「え、嘘……」
「……し、しませんよそんなこと!
………………どうしてもの時はするかもしれませんが」
「……ねぇ、僕たちは菊くんに自由をあげてるんだよ?」
「え、………は、はい……??」
「僕たちだったら君を僕たちの管轄に入れて一緒に暮らせるんだよ?
………ここまで言っても視野に入れてるのかな??」
「………………すみませんでした候補から外します」
「ふふ、冗談だよ〜!」
「「「「「「こっわ…………」」」」」」
またもや圧で何でもできちゃうイヴァンであった。