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「花月ちゃん、来てもらってからで悪いんだけど、バイト、もう終わりでいいよ。」

 

「え……?」

「結愛ちゃんたちから聞いたの。大切な人とのこと。」

 

「でも、私、やめてしまったら人手足りなくなってしまいませんか……?」

 

「それはそうだけど……でも、その分結愛ちゃんとあずさちゃんが頑張るって言ってくれたし、他のバイトさんもいるから大丈夫。それよりも……大切な人や大切なことを失ってほしくない。はい、これお給料ね。」

 

「こ、こんなにいただけません!2日しか働いていませんし……。」

 

店長さんに渡された封筒には2日分とは思えない程のお金が入っていた。

 

「今年はあなたのおかげでケーキが飛ぶように売れた。これはインセンティブだと思って。大切な人と話し合って、問題が解決して、また働きたいと思ってくれた時に来てくれれば嬉しいよ。」

 

店長さんにお礼を言い店を出ると、柚さんが立っていた。

 

「私も昨日までで終わりにしてもらった。花月も終わりって聞いてたから待ってたよ。」

「私は…この後皆へのプレゼントを買いに行きます。」

 

「そう…私は先に屋敷に戻ってくるから気をつけて買い物してきなよ。」

 

(花月)「はい……!」

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