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「何かそれだとさ。僕みたいな一般人は、何の能力も無くて悲しいな」
「実際はそう簡単でも無いのだ。余分な能力はその分、負担になる事が多いのだ。悠は日本みたいな寛容で緩い世界に生きているから、気づかないのだ」
そう、亜里砂さんは言う。
確かにそうかもしれない。
さっき、“安全じゃない”とか考えたのを思い出した。
日本が寛容で緩い社会かどうかは別として。
「ただ、私自身は、割とお気楽に生きて来れたから、問題は無かったのだ」
そうなのか。
表層思考だだ見えなんて、結構大変だと思うけれど。
「私の場合、この魔法は遺伝なのだ。母にそれなりに注意されて育ったし、再婚した父は、元々そういう偏見が、まるで無い人間だったのだ。
それに、決して使い勝手がいい魔法や能力ばかりでも無いのだ。結局、勉強が出来るとか、スポーツが得意だとかの方が便利だし、汎用性があるのだ」
夢も希望も無いような事を、亜里砂さんは言う。
でもそれが現実なんだろうな。
それもわかる。
「まあ、その辺は別として。明日は縦浜駅方向を中心に攻めるのだ。そして、今日はちょっと悠に負担をかけたから、明日は場所を変えて、適宜スマホで連絡を取るのだ。東急ハンドとかヨドガワカメラとか、悠が時間を潰せるスポットも色々あるのだ」
あ、それはいいな、と思って気づく。
「でも、それだと彩香さんのスマホが使えない。それ、僕のスマホからデザリングかけているから」
「わかったのだ。私のスマホでデザリングかけて、繋いでおくのだ」
それなら心配無いか。
「えー。悠君、別行動なの」
彩香さんは、ちょっと不安そう。
「悠は悠で、見たい場所が色々違うはずなのだ。大丈夫、3時間区切りくらいで合流すればいいのだ」
亜里砂さん、ありがとう。
時速200メートルの時、相当疲れたのを気にしてくれているのだろう。
とりあえず、ありがたい。
「そんな訳で、悠は悠なりに明日の計画を立てておいた方がいいのだ。明日も10時に、ここを出て歩いて行く予定なのだ」
という事で、取り敢えずスマホで簡単に調べる。
土地勘が無いから、よくわからない。
取り敢えず東急ハンドに行って、後は考えよう。
というところで。
「それでは、そろそろ眠いので寝るのだ」
という訳で就寝時間。
そして僕は、カーテンも壁紙もベッドカバーも布団カバーも女の子仕様の部屋で、またしても眠れない夜を迎える。