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翌朝、御飯にサバの干物を焼いた奴、という日本風の朝食を食べた後。
今日はマンションの北口から、外へ出る。
既に外は暑い。
「300メートルの辛抱なのだ」
そう言う亜里砂さんについていって公園を横切り、大通りを渡り、妙に立派な歩道橋へのぼる。
「ここから縦浜まで一直線なのだ」
いかにも会社内の通路、という感じの処を通る。
下は、自動車のギャラリーになっているようだ。
更に半分屋根になっている橋をわたると、道はデパートの2階とくっついていた。
歩行者としては、便利な通路だ。
「それでは私達は、ここから回っていくのだ。次の連絡は午後1時、それ以外でも何かあれば、SNSでおくるのだ」
「じゃあ、行ってくるね」
「ほいほい」
という訳で、2人を見送る。
さて、僕はここから地下に出た方がいいのかな。
目的地は、駅の向こうだから。
◇◇◇
良くわかった。
僕は、こういうウィンドゥショッピングは苦手だ。
東急ハンドは、確かに面白かった。
その後、電気屋でスマホやパソコンを見て、一通り、興味がある物は見たなと思って、時計を見ると、まだ午前11時30分。
待ち合わせまで、あと1時間半もある。
服は最小限あれば充分だし、他に欲しいものも特にない。
仕方が無いので、本屋を探し、立ち読みをして時間を潰した。
ただ大きい本屋に来るのは久しぶりなので、ついつい色々読んでしまった。
結果、文庫本を2冊も買ってしまった。
思わぬ出費だ。
食事代2日分近い。
寮に戻ったら、節約生活をしなくちゃな。
そんなことを思いつつ、ビルの階段近くにあったベンチで、買った文庫本を読み始める。
つい夢中になって読んでいると、スマホがブルブル振動した。
まずい、連絡時間だ。
あわててスマホを出す。
『東口は、ほぼ回り終わり。今どこ?』
『西口タイエーの上の、あかい書店。合流するよ。何処行けばいい?』
ちょっと待つと、返事が返ってきた。
『ビプレ7階、カメラ屋のアウトレット』
意外な場所を指定された。
女の子らしくない場所だな。
どちらかというと、僕向きの場所だ。
でもまあ有り難いと言えば、有り難いけれど。
さて、ビプレはここに来る前に通ったよな。
念の為、スマホで場所を確認する。
やはり、ここから縦浜駅に帰る途中の場所だ。
亜里砂さん、その辺も配慮してくれたのだろうか。