テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「…ねぇ、みんな」
意を決して口を開く
「なんや?」
「なぁーに?」
かいにゃんはスマホを閉じてこっちを向くだけなんかい…
「…なろぴの、ことなんだけど…さ」
明らかにみんなの表情が変わっていく
「いくら脱退したメンバーとはいえ、なろぴが今どうしてるかとかさ…」
「かもめん、」
翔ちゃんが俺の言葉を遮って言う。
「…俺、みんなに内緒にしてたことがあるんや」
「…なに…?」
翔ちゃんの体が小刻みに震えている。
その口から衝撃的な言葉が発する
「…なろっちと、連絡が取れたんや」
みな目を見開き信じられない、という顔で翔ちゃんを見つめている。
「…サムライ、お前…今なんて…」
「…詳しいことは聞かされてないんや、だから細かいことは言えないけど」
「なろっち、今入院してるらしい」
「…はっ、?」
「…え、」
メンバーの表情が一層強張る
今にも頭がパンクしそうだ。
「…な、なんて…?病気…ッ?」
なんとか気持ちを抑えて聞く。
それでも声はかなり震えていた。
「…なにかしらの病気ってことは聞いとる。ただそれ以上は分からん」
「…ね、…ねぇ、なろ屋さんは生きてるの…?大丈夫なの…?」
そうそらちゃんが聞いても翔ちゃんはそらちゃんの手を握るだけだった。
「…いつか、面会許可が降りたら会いに行きたいんや。…ええか…?」
翔ちゃんが微笑みと涙が入り混じった顔で言った。
「…もちろん」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!