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いつも通りの朝、出勤してオフィスを軽く掃除していると、後から来た先輩が私とあいちゃんに手招きをした。
「はい、旅行のお土産」
「わぁ！ありがとうございます！」
「ありがとうございます。温泉旅行ですか？」
「そうなの、彼氏が連れて行ってくれたんだ。夏の温泉って意外にリフレッシュになるよー！」
先輩はこの間連休を取っていたけど、旅行に行ってたんだ。温泉まんじゅうの箱と先輩のツヤっとした顔を見て、少し羨ましくなる。
（芥さんと温泉かぁ、きっと楽しいんだろうなぁ。……それに、）
この間のデートのキス以降、芥さんはふとした時に唇を重ねてくるようになった。
例えばソファーに並んでテレビを見ている時、私が楽しくて笑っている時、帰る間際……タイミングは様々だけど、最初は緊張して死にそうだったその行為も、今は重なった唇が離れる瞬間が 名残惜（なごりお）しくてたまらない自分がいる。
（も＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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