テラーノベル
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今日も憂鬱な学校に行く。
本当は行きたくないけど、
俺のことをわかってくれる人をずっと探してる。
1日中学校をふらついて、誰か声をかけてくれないかなって、期待する。
「大丈夫?顔色悪いよ?」「何かあったの?」「話聞いてあげようか?」そんなふうに声をかけられたい。
…まあ、そんな人、いないか
何故かわかっていても探してしまう。
いつか兄弟も、友達も、後輩も、誰も信じられなくなる。
そうわかっているのに、探してしまう。
自分のことをわかってくれる人を。
名前を呼ぶだけでもいい。
迷惑かけてもいい。
無謀な願望だってわかってる。
でも、お願い。
俺の存在に気づいて。
お願い
先生すらも、俺のことを気にかけてくれない。
俺には、俺に優しくしてくれた記憶がない。
ひたすらに忘れられて、存在意義を失って、ボーっと生きてきただけだ。
学力で学年1位にもなった。
サッカー大会で優勝した。
成績表がオール二重丸だったときもあった。
それなのに、俺の存在に気づいてくれない。
だれも、なんとも言ってくれない。
「あ」とか、「い」だけでもいいから、俺に話しかけて。
俺を目立たせて。
悪い意味でもいい。
嫌われてもいい。
「琉生ってやつ、キモくね?」とか、「琉生、終わってるよな」とかでもいい。
ただ、“琉生”って言ってもらいたい。
ただ、俺を話題にしてほしい。
そんな、馬鹿みたいな願いが、
いつか叶うことを願ってる。
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