テラーノベル
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淡々と業務をこなし、気づけば定時になっていた。帰り支度をえ、戸締まりをして会社を出る。
日が暮れかけた道を歩いていたとき、背後から声がした。
「久しぶり、藍里ちゃん」
ふいに名を呼ばれて振り返ると、そこには懐かしい顔があった。
ーー森下 杏華。
中学・高校とよく一緒にいた友人。卒業して以来、一度も会っていなかった。
「覚えてる?」
問いかけに、自然と微笑みがこぼれる。
「久しぶりだね、覚えてるよ」
杏華は、ほっとしたように目を細めて笑った。
その笑顔は、あの頃と変わっていなかった。
歩きながら、近況をぽつぽつと交わす。
名前を呼ばれた瞬間から、何かがじんわりと溶けていくような感覚がしていた。
ただ、それが何かまではまだはっきりしない。
そんなことを思っていると、杏華言った「明日休みじゃん、泊まっていい?」
「…..昔みたいに、あんちゃんの部屋で夜ふかしして話したいなって、急に思っちゃった」「え、急だね。…..うん、いいよ」
杏華はパッと笑顔を弾けさせた。子どもの頃の、あの屈託のない笑顔。
「じゃあ、すぐ準備してくるね。いったんここで別れよう」
「気をつけてね」
「わかってるってば」
杏華は軽く手を振って、駅の方へと軽快に歩いていった。まるで、何かいいことが決まった子どものように見えた。
そんな彼女の背中を見送りながら、私は自分の手を見下ろす。
まだ、あの夢の声が耳の奥にこびりついていた。
ーー???「@#¥、???と??を殺¥%¥」
喜ばしい再会のはずなのに、心のどこかがざわついていた。
モヤモヤしながら家につき片付けをして華が来るのを待った
20分後に来た
『いや一部屋綺麗だね』
『そうかな?笑』
ものは押入れに詰め込んだだけだ。
「ねえ、藍里ちゃん、高校生の頃のアレ覚えてる?」
「アレ?覚えてない」
あれとはなんのことだろうか
「#@¥、???と??を殺¥#%¥?」
またあの声..ほんとなんなの?
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