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「ねぇ。そこで何してるの?」
「す、すいません…」
僕はその声から逃げるように歩き始めた。
「ねぇ、待って!」
僕は歩くスピードを速めた。少しして後ろを振り返ると人の姿は見えなくなっていた。
10分ほど歩き、自分の家に戻る。雨に濡れてびしょびしょなのですぐにシャワーを浴びてからリビングへと向かう。窓から外を覗くと夕陽が差し込んでいた。1日の儚さを感じる。ベットで体を横にしながらスマホでSNSを見ているとある1つの広告が目に留まった。それはイラストの展覧会のものだった。参加者の中に『水無月光彩』の文字が見えた。日付は6/18(日)。あと3日ほどだ。最後に憧れの人の絵をもう一度見ておきたい。そんな気持ちから僕はその展覧会に行くことにした。少し調べるとそのには光彩さんが実際にいるらしい。初めて会えるかもしれないというドキドキ感から少し眠りにつくのが遅かった。
『6/15(木) 外に出た。近くの海岸で死ぬことした。今日は人がいたからなるべく人のいない夜にしよう。18日に展覧会に行く。場所は翠霊(すいれい)ビルの3階。光彩さんがいる。』