余命半年とか、1年とか。
あまり僕らには関係なく、よくあるドラマの中にしか起こり得ないものだと思っていた。しかも、それはいつも軽々しく描かれている。
だから安心しきっていた。まさか、自分にとっていちばん大切な人がそうなるだなんて。
💚れん~?もう7時だよ~?お・き・て!!
🖤うぁ、あべちゃん…
💚もー。ねぼすけだなぁ。遅刻しちゃうよ!
🖤ふぁい。起きます。
💚よし!えらいえら~い
🖤ちょやめてよ笑 子供じゃないんだから。
💚ふふふっ 蓮は俺にとってはずっと子供なの。
🖤わかったから。ってかあべちゃんも今日早いでしょ?
💚まーね。あ、俺のことはあべちゃんじゃなくて?
🖤亮平
💚よくできました~♡
🖤だからもう…!
こんな平穏な日々がいつまでも続くと思ってた。
あの日までは。
💚脳梗塞、ですか?そんな、蓮はまだ20代ですよ?
👨⚕️ええ。目黒さんはまだ若いですが、その分リスクも高まります。目黒さんの場合、睡眠不足や遺伝が主な原因ですかね。
💚蓮は治るんですよね?昨日もあんなに元気だったし…
👨⚕️…発見が随分と遅れてしまいましたので、現在はかなり進行が進んでいる状態です。
「ですので、もし進行が遅らせられたとしても、余命はあと半年ほどかと…」
医師の放った言葉が頭に何度も響く。
蓮が?病気?余命半年?
でも、確かにひどい頭痛が続くと言っていたし、最近仕事詰めでろくに寝れていない日々が続いていた。
💚「嘘だよね…」
今日の仕事が抜けられない蓮の代わりに検査結果を聞きに行ったので、蓮はまだこの事を知らない。
なんと言ったらいいんだろう。
どうしたらあの無垢な笑顔を、優しい彼の心を傷つけずに済むのだろう。
Next 第2話 君がいないと
コメント
3件

続き待ってます🖤💚
1話目からもう面白いです! 続きのお話をお待ちしております☺️