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クム
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#狂愛
柏木さくら
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画面に表示された文字を。
陸は何度も見直した。
【参加者番号17】
「……なんで?」
さっきまで。
17番からメッセージが届いていた。
なのに今。
新しい17番が登録された。
陸は震える指で、運営にメッセージを送った。
【17番って、さっきの人とは別なんですか?】
既読。
すぐには返ってこなかった。
数分後。
【参加者番号は、参加者を識別するための番号です】
「そんなの分かってるよ……」
もう一度送る。
【前の17番はどうなったんですか?】
今度は少し長かった。
そして。
【回答できません】
陸はスマホを机に置いた。
「またそれかよ……」
その瞬間。
別の通知。
17番からだった。
【その質問はしないほうがいい】
陸は画面を見つめる。
【あなたは誰ですか?】
送信。
既読。
返信は来ない。
しばらく待っていると。
一通だけ届いた。
【17番】
「……」
陸は眉をひそめた。
【名前は?】
既読。
【必要ない】
【年齢は?】
既読。
【必要ない】
【どこにいる?】
既読。
少し時間が空いて。
【それも必要ない】
陸はスマホを握った。
何なんだ。
この人。
自分のことは何も教えない。
なのに。
自分のことは知っている。
陸は最後に一つだけ聞いた。
【どうして俺に連絡したんですか?】
しばらく既読がつかなかった。
そして。
【あなたが23番だから】
陸は固まった。
「……23番?」
意味が分からない。
【23番だから、何なんですか?】
返信はなかった。
代わりに。
運営から通知が来た。
【23番】
【本日の確認を行います】
陸は嫌な予感がした。
【参加者番号17との接触について確認します】
「……!」
陸はスマホを見つめる。
見られている。
メッセージの内容まで。
全部。
【17番と、どのような会話をしましたか?】
陸は答えなかった。
【回答してください】
また通知。
【23番】
【回答してください】
陸はスマホを伏せた。
もう嫌だった。
何をしても監視されている。
何を話しても知られている。
辞めたはずなのに。
まだ自分は。
この中にいる。
そのとき。
スマホがまた震えた。
17番からだった。
【番号は人を守らない】
陸は画面を開く。
【番号は、人を隠すためにある】
「……隠す?」
【誰を?】
既読。
しばらくして。
【誰が参加者なのかを】
陸の背筋が寒くなった。
参加者番号。
23番。
17番。
8番。
11番。
数字で呼ばれているから。
陸は、相手のことを何も知らなかった。
名前も。
年齢も。
どこに住んでいるのかも。
そして。
相手も自分のことを知らない。
だから。
誰かが消えても。
誰も探せない。
誰かが辞めても。
誰も確かめられない。
陸は初めて。
番号そのものが、この仕組みの一部だったことに気づいた。
その直後。
17番から最後のメッセージが届いた。
【俺も、最初は何も知らなかった】
陸は画面を見つめた。
【じゃあ、今は?】
既読。
数秒後。
【知りすぎた】
その一言を最後に。
17番からの連絡は途絶えた。
陸はスマホを握ったまま。
しばらく動けなかった。
そして。
画面の上に、新しい通知が表示された。
【参加者番号17】
陸はゆっくり画面を開いた。
そこに表示されていたのは。
見覚えのない名前だった。
【新規参加者の登録が完了しました】
【参加者番号17】
陸は息を呑んだ。
また。
17番が増えた。
コメント
1件
あっこれまじでゾクゾクした……!!😳✨ 「番号は人を隠すためのもの」っていうセリフ、鳥肌たったよ…。 陸くん、何かを「知りすぎた」って言ってた17番の人がどんな人だったのか、そしてまた新しい17番が出てきたラストも怖すぎる😭💦 番号がどんどん更新されるの、なんか監視されてる気分になってこわかった…。続き気になりすぎる〜!!📱🔍