テラーノベル
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気づけば、浮気が発覚してから一年半が過ぎていた。
浮気のことは表面上終わったことになっていた。
でも、私の中では何一つ終わっていなかった。
ある日、職場の先輩が声をかけてくれた。
「今日、飲みに行く?」
私は美容師として働いていた。
先輩はマネージャー。
私は店長。
仕事の相談はよくしていたけれど、最近はプライベートの話をすることがほとんどなかった。
「最近、元気ないやん。」
「彼氏の話もせぇへんし、なんかあったんちゃう?」
その言葉を聞いた瞬間、張りつめていた糸が切れた。
今日くらい。
後輩に戻ってもええかな。
そう思った。
私は、この一年半で起きたことを全部話した。
浮気のこと。
許せなかったこと。
それでも別れられなかったこと。
今も苦しいこと。
全部。
黙って聞いていた先輩は、最後に笑って言った。
「アホやな。」
私は顔を上げる。
「そんなん、別れへんから辛いねん。」
何も言い返せなかった。
そんなこと。
私が一番分かっていたから。
コメント
1件
あー、これ……めっちゃ刺さるわ。 浮気から一年半も経ってるのに全然終わってなくて、でも誰にも言えずにずっと抱えてたんだろうな。 「そんなん、別れへんから辛いねん」って先輩の一言、シンプルだけどめっちゃ重い。 主人公が一番分かってたってとこがまた切ない。 イツカさんの心情描写、ホンマにうまいな〜って思ったわ。
東 桃子
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