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プラネタリウム館を出ると空が少し暗くなり始めていて私は走って学校に向かう。

間に合うかわからないけどできるだけ急いで向かう。

千嘉ちか「もう少し……」

この信号を渡れば学校だ!

しかし私が渡ろうとすると運悪く青から赤に変わってしまった。

千嘉ちか「そんな……(ここの信号長いのに……)」

自分も自覚するほどの運動音痴だからこういうとき足が早い人が羨ましい。

千嘉ちか「遅いよ……まだ……」

こういうときに限って時間って長く感じる。

学校の手前なんだからもっと短くてもよくない?って思う。

千嘉ちか「車来てないし…渡ろうかな?」

本当はいけないけど緊急事態だしいいよね…

そう思い左右を確認して私は信号を渡る。

千嘉ちか「ふぅ…雨が降る前に学校の中に入れた 」

よし、スマホを見つけたら早く帰ろう。

今日くらいは兄と夕飯食べてやろうかな。

そして教室に向かうと見覚えのある人影が見えた。

千嘉ちか(あれって……歌葉うたはさんだよね?)

よく見えないけど…何か喋ってる?

その時大きな怒鳴り声が聞こえた。

友だち「そもそもさ!千嘉ちかは私たちのものなの!」

友だち「そうよ!あんたに構ってるのは1人でいるあんたを気遣ってるの!」

歌葉うたは天空あまぞらさんは人よ…ものじゃないはず」

友だち「うるさい!あんたが千嘉ちかを語らないでよ!」

友だち「それに髪の毛と瞳だってどーせ皆の気を引きたいから髪の毛を染めてカラコンでも入れてるんでしょ!」

歌葉うたは「これは生まれつきよ…染めたりカラコンを買うお金なんてないわ」

友だち「とにかく今後一切千嘉ちかに近寄らないで!私たちのものなんだから!」

違う………

私は………

ものじゃない!!!

ガラッと音をさせて私は教室のドアを開ける。

友だち「え?千嘉ちか?」

友だち「今の……聞いてた?」

千嘉ちか「うん…全部ね……私ね中学校の頃イジメられて孤立してたの…だからせめて高校は友だちがほしくて……」

“ずっと気の合う人を演じてきた”

千嘉ちか「ただ話せる人がほしくて演じてた……でも正直もう疲れちゃった…けれど歌葉うたはさんと出会って変わった」

彼女いるときだけ…私は自然と本来の自分になれる。

千嘉ちか「もう奴隷や駒みたいに合わせるだけの人生はやめる!私は歌葉うたはさんと友だちになりたい!」

歌葉うたは天空あまぞらさん……」

友だち「ふ、ふん!そんな奴こっちから願い下げよ!後悔すんなよ!」

友だち「後で頭下げても仲間に入れてやらないんだから!」

千嘉ちか「私こそあなたちのことなんて願い下げたよ!これからは歌葉うたはさんと一緒にいることにする」

ーーーーーーーーーーーーー

歌葉うたは「巻き込んだみたいでごめん…でも私に気を使って仲良くしなくてもいいからね?」

千嘉ちか「何言ってるの?歌葉うたはさんと友だちになりたいのは本心だよ?」

私は机を見て奥にスマホを見つけ取り出す。

歌葉うたは「じゃあ…私が誰かに狙われてるって言ったら信じる?」

千嘉ちか「え?狙われてる?」

歌葉うたは「私の秘密……聞いてくれる?」

ーーーーーーーーーーーーー

私は生まれるときにこんな声を聞いたの。

『流れ星の力を貴方に託すわ…流れ星の子貴方はせめて幸せになって』

千嘉ちか「つまりは歌葉うたはさんってやっぱり流れ星が産み落とした命なの?特別な流れ星の子?」

歌葉うたは「えぇ……そうらしいわ」

千嘉ちか「やっぱりおじさんの話間違ってなかったんだ!特別な流れ星あったんだよ!そんな歌葉うたはさん友だちになれるなんて…一番星みたいな幸せ!」

歌葉うたは「それで本題なんだけど…実はここに来てから変な視線を感じて…接触がある訳じゃないから気のせいかと思うけど」

ここに来てからずっと感じている。

1人2人ではなく5人位な気がする。

千嘉ちか「新しいところに来たばかりで不安だよね…得たいの知れない視線が気になるなんて…落ち着かないよね」

歌葉うたは「叔父と叔母には迷惑かけたくなくて相談してないの…私が流れ星の子だっていうことも話してない」

現状この話を知ってるのは天空あまぞらさんだけになる。

千嘉ちか「手伝うよ!犯人探し!っていうのもあれだけどさ…友だちだもん困ってるときはお互い様ってやつ」

歌葉うたは「確証もない話なのに信じるの?本当にただの気のせいだったら申し訳ないのに」

千嘉ちか「特別な流れ星の存在が本当だったんだもん!気になるなら調べてみる価値はあるよ!」

本当かもわからない話をしたのに信じてくれた彼女。

この子なら信じてもいいかも……

流れ星が産み落とした命

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