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「説明できない衝動」
間近に気配を感じ、これから起こることを想像して身が硬くなる。
その時、眉間を指でなぞられ、びっくりして目をあければ、 紀坂(きさか)は私を覗き込むような格好でこちらを見ていた。
あとすこしで触れる、という距離で見つめられ、思わず目を瞬く。
始まる、と予感した。
だけど予想に反して、紀坂は触れるわけでも、キスするわけでもなく、となりに体を横たえ、頬杖をつく。
どういうことかと不可解に思うと同時に、バスローブ姿の紀坂をまともに見てしまい、妙な色香に鼓動が跳ねた。
目が泳ぐ前になんとか視線を落としたけど、彼はこちらを見ているだけで動く様子はない。
どうしたんだろう。
おそるおそる視線を戻すと、彼が言った。
「「どうしてなにもしないんだろう」って思ってる?」
わずかに口元をあげ、どことなく試すような調子の紀坂に、内心動揺した。
まさにそう思ったけど******************
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