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#🍏
今、涼ちゃんの家の前に立ってる。
来るつもりはあった。
来なきゃいけない気もしてた。
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でも——
いざ目の前にすると、足が止まる。
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これ、来てよかったのか分かんない。
むしろ、来たの間違いだったかもしれない。
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インターホン、押せばいいだけ。
それだけなのに、指が動かない。
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もし出なかったらどうする。
そもそも家にいなかったら。
いや、いるよな、多分。
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じゃあ、出たら?
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今の状態の涼ちゃんに、俺が会っていいのか。
昨日あんなことあって、
そのまま来るとか、普通に考えて重いだろ。
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下手したら、
余計に閉じる。
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「……はぁ」
小さく息を吐く。
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帰るか、って一瞬思う。
ここで引き返した方が、まだマシなんじゃないかって。
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でも、それも違う気がする。
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このまま何もせずに帰ったら、
多分ずっと引っかかる。
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あいつ、今一人でいる。
それだけは、はっきり分かる。
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「……どうすんだよ」
誰に言うでもなく、呟く。
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インターホンの前に手を伸ばして、
一回止まる。
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数秒、動かない。
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……これで嫌がられても、
それはそれでいいか。
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完全に一人にするよりは、マシだろ。
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そう思って、
指に少しだけ力を入れる。
コメント
1件
本当に最高です 、。 助けたいけど、どう助ければ良いかわかんない、その人にとっての苦が分かんないのがリアルで好みにぶっ刺さりです、。 なんか感謝したくなったんでしときます、)) まじでありがとうございます 、。