「よ、久しぶりー」
私の記憶の中でこの男との最後の別れは最悪で、出来ることならもう二度と会いたくないと思っていたのに、懐かしい友人に挨拶するみたいに軽く声を掛けてくる元カレの言葉に「ははは」と乾いた笑いが漏れた。
話しかけてくるなんて正気?
とも思ったけど、無視をされたらされたでまた別の感情が沸々と湧き上がって、今よりも悩まされる羽目になっていたんだろう。
そう考えると、デリカシーの欠片もないヒロシの言動はまだマシに思えた。
「なに?そのでけー荷物。それにひでー顔」
その視線が肩にかかったボストンバッグから上へとあがり、私の顔へと行きつくと、ヒロシは短く笑う。
笑うほど酷いか、私の顔は。
頬や口元を中心に顔をぺたぺたと触って確かめてみる。
触ったところで自分がどんな顔をしているかなんて分かるはずないけど。
――マヌケだな、私。
小さく呟き、自分自身を笑ってやろうと口の******************
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