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「俺が協力してあげる。一花のこと好きだから」
ヒロシが”好き”という言葉を口にする。
付き合っていた頃、彼からその言葉を聞くとくすぐったくて嬉しくて、何度も聞きたいのに「もう一回言って?」なんて可愛いセリフ一つ言えない私は、耳に残るその言葉を何度も噛みしめた。
そして今、私の頭の中にはもう一つの声が響く。
ヒロシの声とは違う、少し低くて真っ直ぐに通る声。
好きだよ、一花ちゃん
どちらも同じ”好き”の言葉なのに……違う。
「俺の言葉が忘れられなかったってことは、一花も俺のこと好きだってことでしょ?」
自信たっぷりなヒロシの声は私の耳に届くものの、BGMのように流れていく。
それを不思議に思いつつ、視界一杯に広がるヒロシの顔を眺めながら、頭の中だけに響く声に耳を傾ける。
その声は自身の不安を隠すように
私の想いを探るように
何かを願うように問いかける。
俺……自惚れて********
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