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程なくして俺は、音作りに没頭した。
学校?なにそれ。
俺から音が出ない時に本読めば十分。
年が離れ、既に家を出た兄たちが残した本は面白いものが多い。
漫画、聖書、哲学本が特に面白かった。
周りが2年になる頃には、俺と学校という名の檻との繋がりは、気まぐれにアドレスを教えた若井だけになっていた。
律儀に毎回曲の感想を送ってくる。
ウザイ。お前のために作ってんじゃねえよ。
ついでに2年になった途端、ウザイやつは何故か毎朝家までやって来た。なんで俺の家知ってんだよ。
「今日学校行くー?」
「いかない」
もう何回目かも数えられない、定型のやり取り。
やばい、こいつはヤバすぎる。
俺の中で若井は一軍陽キャから暇人変態に降格した。