ウソでしょ…
だって、あの上杉くんがこんな事を言うなんて!
私が愕然としていると、みんなが一斉に吹き出した。
「それ、上杉がすると違和感しかねーし。」
「でも、なんか似合ってるよね。」
「ウソだろ。どこが似合ってるんだ。」
みんなが好き勝手言ってる横で、忍が見てられないというように目を覆った。
「黒木、マジで、それやめろ…」
へ?
確かに、あんな事を言うのは黒木君しかいないけど…
でも、何で忍が言うの?
全く状況が理解できなくて、私は頭の中が?だらけになってしまったんだ。
すると、上杉君が、私にこういったんだ。
「つまりね、」
わっ、顔に出てたんだ。
それにしても、上杉くんにしては親切すぎない?
私が目をパチパチさせていると、忍がこっちを思いっきりにらみつけてきた。
「立花、全部、顔に出てるからな。」
わっ、ごめんなさい…
それで、上杉くんがクスクス笑いながらこっちを見た。
「俺達さ、中身が入れ替わったんだ。」
はぁっ?!
それ、どういうことっ?!
「つまり、美門の中身が小塚で、小塚が若武で、若武が七鬼で、七鬼が上杉で、上杉が黒木で、黒木が美門なんだ。」
えっと、よくわからない。
すると、忍がこっちをチラッと見た。
「ノートに書いて整理すればいいんじゃね。」
あ、そうしよう!
えっと、つまり
こういうことかな?
私が顔を上げると、小塚くんが満足そうな顔で頷いた。
「そういうことだ。」
えっと…見た目が小塚くんだから、中身は若武だよね。
でも、なんで中身が入れ替わったりしたんだろう。
聞いてみたら、何かわかるかも。
「なんで、中身が入れ替わったの?」
みんな、不思議そうに首をかしげた。
「さあ。」
「朝、起きたらこうなっていたよね。」
「それにしても、なんでアーヤだけ入れ替わってないんだろ。」
「謎だな。」
確かに、なんで私だけ入れ替わっていないんだろう。
う〜ん、謎だな…
その時、忍がハッとした顔で言った。
「そろそろガッコ行かないとヤバくね?」
ほんとだっ!
「ヤッベ!」
「遅刻すんじゃん!」
「しょうがない、今日はこのままで行こう。休み時間、カフェテリアに集合だ。諸君、解散っ!」
合点だっ!
コメント
16件
あ… アイコンにしてたんだった…
初コメ失礼します!めっちゃ面白いです!入れ替わりで小塚くんが若式なの面白いです笑