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それから数年の月日が経ち、1939年9月1日。第二次世界大戦が始まったんね。
その頃にはもう、孤児だったり、の訳アリの人達を集めて、又、ファミリーを作り直せたんね。そんな時なんね。
iоに妹が生まれたんね。厳つい顔をしたファミリーの皆が妹を囲むように部屋をグルっと一周して、驚きとか感心と、好奇心の満ちた雰囲気で、iоの妹を見つめてたんね。
「ioの妹、、、なんね?」
iоは嬉しさと驚きが混じってそんな声が出たんね。
「ioの息子なんね!最高級に可愛いんね!」
イタ王様は嬉しさが爆発した結果か、iоの妹の主を抱き上げてデレデレし始めたんね。
「あ、えと」
そんな事を考えていると、妹はオロオロしてて、怖がってるようにも見えたんね。
どうしてなんね?戦時中のドールはある程度肝が据わってるんね。なのに、この程度でどうして怖がってるんね?あ、そうか、この子は戦後のドールなんね。だから、怖がりなんね。戦時中に怖がってたら駄目だからiоは顔が怖いとかはなかなか感じないんね。
そう言う事か。と納得していると、妹はカタカタ震えてたんね。彼奴等(ファミリーの皆)をこの部屋から追い出した方がきっと良いんね。そう思ってiоは口を開いたんね。
「おい、お前ら。何、ioの妹のことジロジロ見てんだ?暫くは入ってくんな。誰も来ないように見張りを付けとけ」
何時もよりもドスの効いた声でそう言うと、ファミリーの皆からは、「はい!」って返事が来たんね。そそくさと部屋から全員が出ていったのを見送ってから、妹の目の前に膝を付いて、できるだけ優しい笑顔と声で、話し掛けたんね。
「ごめんなんね。ioが配慮をことだったばかりに、怖い思いさせちゃったんね」
そう言って、ガラスの様に壊れやすそうで、脆そうな妹の頭をiоはそっと、そっと撫でたんね。