黒雷と共に出てきたのは、新・上弦の陸獪岳だった。彼は、最近一般隊士から、黒死牟に敗北し、上弦にまで上り詰めた実力を持つ鬼だ。油断はできない。
「変わったやつだな…角が生えてやがる…まぁ…関係ないけどなぁ!!」
背中にかけてある剣を抜く。戦闘が始まる雰囲気のなかで一般隊士の一人が前に出る。
「わためさん…ここは俺に任せてください」
彼は、城に突入したとき、落下しそうになったところをわためにキャッチされ、ここまでずっとわためと共にサポートしあいながら、無限城を駆け回ってきた隊士、深雪 八剱(みゆき やつる)だ。
「八剱くん、やるなら一緒にだよ」
「……そうですか」
その時、鎹鴉が何匹かの群れで上空から降り立ってきた。
「あれは……夢壺」
「?」
「俺の鴉だ。」
その時、夢壺が上空で止まり、告げる。
「上弦は全部で5体ー!!壱は六つ目の剣士ー!弐は金の扇をもった鬼の教祖!参は現在伊黒小芭内と対敵した模様!上弦の肆は現在何処かで琵琶で無限城を操作している模様〜!上弦の陸、現在対敵ー!!」
「!!じゃあ…こいつが!」
「ああ、そうだよ!俺様が……獪岳様だ!!」
その時、獪岳が床を踏み込むと、再び黒い黒雷が噴き上げ、雷の速度で深雪の左腕の指を2本持っていった。その瞬間声にならない絶叫が広間を包む。
「〜!!」
「八剱くん!!」
「とろいなぁ!」
「雷の呼吸伍の型遠雷!!」
先程よりも凄まじい速度で雷鳴が移動するが、ここで八剱が動いた。八剱は現在甲。柱に最も近い階級であり、相応の実力を持っている剣士だ。しかし彼がすごいのはそこまでの到達速度。彼は入隊から1カ月でそこまで上り詰めた。彼をそこまで押し上げたのは、環境への適応!
「そこだな」
「水の呼吸参の型流々舞い!」
剣と剣がぶつかり合ったその瞬間、押し飛ばされたのは獪岳の方だった。障子を突き破り、大きな居間に出る。
「ぐっ!?馬鹿な!?なぜ俺が一般隊士に…」
「さあ……終わらせよう。」
八剱は静かに…だが、確かに力強く剣をにぎり、獪岳へとその矛先を向けた。
「ぐっ…!!」
ジュウッという音が響き、伊黒の左腕が焼かれた。
「おうおう…イキってた割にはその程度かよ…柱ってのもつまんねえんだな…」
「伊黒さん…大丈夫ですか?」
クロヱが物陰から出てきて、伊黒の左腕に手をかけようとするがー
「触るな!」
「ひえっ」
「!!すまない……いつものクセでな」
その時、荼毘の両腕に今まで以上の火力を灯し、終わりを告げようとしていた。「もう飽きたし別のところへいくとする…」
「…柱として、お前は先へ行かせるわけにはいかなー」
「ならば、上弦が相手をしてやろう!」
はるか上空から、青い閃光が光りながら落下してきた。猗窩座だ。ついにこの戦闘にしびれを切らし、上空から激しい音を立て、降りてきた。
「なっ…!?上弦の……参!?」
「なんだぁ…?あいつは強そうだな」
「俺の名は猗窩座。強者を求めに来たが…三つ巴とはな」
今、無限街の中央で、戦慄の三つ巴が幕を開けた。
「……なんだよ、この空間」
ヴィラン連合のボスでありながら、世紀の大犯罪者である死柄木弔は、無限城に飛ばされても未だ、鬼や呪霊と遭遇していなかった。
「……決めた…ぶっ壊そう。この空間、全部!」
その瞬間、上の空間から、琵琶の音でエレベーターのように巨大な空間の層が現れ、無数の鬼が飛び込んでくる。
「ひゃはは!腕試しといくか!」
その瞬間、弔が鬼に高速で手を触れ、ただ通り抜ける。鬼は何をされたのか理由も分からず振り向くが、その瞬間、灰色の砂と化し、風とともに散った。今、ここに全てを破壊する破壊神が無限城を駆け回り始めた。それが不運なのか幸運なのかはまだ誰にも分からなかった。
コメント
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浄化される。 鬼滅とホロライブ良いなぁ…🫠