テラーノベル
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「誰ですか。?」
私たちは今山道を通っている。
夜中私たちは肝試しに行った。
山を登り始めて最初は何も無かったけど、
数分経つとあることに気がついた。
私たち以外の足音が聞こえる。
それも私たちに合わせているようで、
本当に分かりにくい。
微かな音だ。
怖くなった私は友達と手を繋いで
歩くことにした。
そして足音に気づいていないだろう
友達になるべく小さい声で、
耳を澄ませるようにいった。
すぐに気づいたようで、
怖いのか手をぎゅっと握り返してくれた。
やっぱり勘違いんじゃないんだと
更に怖くなったところで気づいてしまった。
足音が早くなっている。
微かな音だから分かりにくいけど、
どんどんスピードをあげてきている。
思わず私は友達に
「走って!!」
と大きな声で言ってしまった。
友達は一瞬固まったがすぐに走り出した。
だが、当たり前だが、
追いかけてきている「何か」
も走って追いかけてきた。
「ねえ、何!?何が起きてるの!?」
友達がそう叫んだ。
「わからないよ、私にも!!とりあえず走って!!」
怖くてたまらない。
私たちはまだ学生だ。
「なにか」が
大人だったりしたら体力で負ける。
それに誘拐犯だったりしたら
私たちの身が危ない。
だけど私たちは走る以外の
選択肢などなかった。
数分後、まだ私たちは走り続けていた。
陸上部に入っていたのが
こんなところで役立つなんて。
「も、もう無理だよ、」
友達がそう言った。
速度も落ちていたから疲れたのだろう。
「なにいってるの!?捕まったりしたらどうするの!力振り絞って!!」
「は、?捕まったらってなに?!!」
「だからさっきも耳を澄まして言ったよね?!それにその後手を握り返したよね?!気づいた訳じゃないの?!なにかが私たちを追いかけてきてるんだよ!?」
ピタッと友達が走るのをやめた。
「…ねぇ、何言ってるの、?」
「は?!」
「…私、そんなこと一言も言われてないし
手なんて繋いでない、
……私、あなたの後ろから
ずっとついて行っただけだよ、?」
「え、じゃあ、私が手繋いだ人って、
……誰なの、?」
コメント
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おー大好物のホラーだ!
怖すぎてお腹痛くなってきた(?)