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#ミステリー
#溺愛
#ケンカップル
#腹黒
そんなこんなで、愛月温泉の旅館に着き、私たちは浴衣に着替えてお土産街を散策する事にした。
浴衣は旅館のサービスで、選んで着付けてもらえるようになっており、私と天羽オーナーは浴衣を選んだ。
「じゃ、私この紺色の浴衣で…」
私が紺色に虹色のトンボ柄の浴衣を選ぼうとした時、天羽オーナーが言った。
「また紺色か…?
制服がいつも紺色なんだから、たまには違う色を着ろよ。」
「そう言われましても…」
「これはどうだ?」
天羽オーナーが選んだのは、ベージュの布地に赤や朱色、黄色のボタンの花が入った可愛いらしいものだった。
「うーん、私には可愛い過ぎませんかね?」
私は言う。
「か、か、可愛いんだから…」
「えっ…?」
「い、いや、浴衣がだ!」
「はぁ…?」
よく分からないが、うるさそうなので、天羽オーナーが選んだ浴衣を着てみた。
うん、悪く無いかも?
花柄のタイトワンピースと言い、この浴衣といい、女性の物を選ぶセンスはあるようだ。
「俺は、じゃあ、若草色のコイツにするか。」
天羽オーナーも着付けに入る。
出てくると、天羽オーナーは完璧にカッコよかった。
もぅ!
外見だけはパーフェクトなんだから…!
「よぅし!
お土産街に繰り出すぞ。」
「はーい。」
私もなんだかんだでお土産街は楽しみである。
お土産屋さんには愛月温泉特製の風呂敷や傘、ポーチやお箸、キーホルダーなど、心踊る物がたくさんあった。
「んー…」
「どうした?」
「この赤にうさぎの模様の和傘買いたいけど、1万円もするんです…
これを取って、他の物を諦めるか…
それとも…」
私は真剣に悩みながら言う。
「買えよ…
1万円くらい…」
天羽オーナーは呆れている。
「天羽オーナーみたいにお金がじゃぶじゃぶある訳じゃ無いんですよ?」
私。
「しかし、お前コンシェルジュだろ?
それなりに良い給料貰ってるはずだぞ?」
天羽オーナー。
それはそうだが、傘に1万円は…
「おい、店の主人!
この傘青と赤くれ!」
天羽オーナーは言う。
「天羽オーナー、やめてくださいよ!
私の分まで…!」
天羽オーナーに買ってもらうのは何となく嫌だった。
「何言ってるんだ?
俺のとお前のを、琴宮が奢るんだろ?」
いたずらっ子のように笑って天羽オーナーが言う。
「はぁぁぁぁ!?
2万円ですよ!?」
「サンキュー琴宮!」
天羽オーナーは嬉しそうに傘を受け取った。
「和傘って俺初めてなんだよ!
おぉ、渋いな!」
そう笑顔で言う天羽オーナーに、私は2万円を払うしかなかった…
トホホ…
そんなこんなで旅館の部屋に戻ると…