テラーノベル
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俺は思わず聞き返した。声の主は、しばらく黙っていた。
まるで、何から話すべきなのかを考えているようだった。
「そうだ。お前の祖父は、かつて世界を覆った呪をたった一人で退けた」
「……たった一人で?」
「ああ」
その声には、いつもの軽さがなかった。
「今からおよそ五十年前、この世界には『カーロスストロング帝王』と呼ばれる存在が現れた。人間の憎しみ、怒り、悲しみ……負の感情が集まり、一つの巨大な呪いとなったものだ」
俺は黙って話を聞いていた。
「当時の哲人には、奴を倒す術がなかった。そこのプラトンはサボってたとして… 当然私も、神々ですら手を出すことを躊躇するほどだった」
「じゃあ……祖父はどうやって?」
「力だ」
「力?」
「お前の祖父には、生まれつき異常なほど強い呪耐性があった。普通の人間なら触れただけで精神を壊されるような呪を、奴はものともせず進んでいった」
俺は息を呑んだ。
それは、まるで自分自身のことを言われているようだった。
「……俺にも、その力があるってことか?」
「そうだ」
即答だった。
「お前の祖父だけではない。渡辺家の血には、その力が受け継がれている」
「じゃあ、俺の家が……」
「そう。お前の家系は、我々の世界ではこう呼ばれている」
一瞬、空気が重くなった。
そして声の主は、静かに告げた。
「呪滅族」
その言葉を聞いた瞬間、背筋に寒気が走った。
「呪滅……族?」
「ああ。呪を滅ぼすために生まれた一族だ」
「だったら、なんで俺は何も知らないんだよ」
「知らされていなかったからだ」
「誰に?」
「お前の父親にだ」
俺は拳を握った。
「……じゃあ、祖父が死んだ理由も?」
声の主は答えなかった。
その沈黙だけで、十分だった。
「昔 父が言ってた 祖父は賢者のような貫禄を持っていて、息子ながらも尊敬していたと、
そして言ってた 祖父は夜中、突然いなくなり、朝には 家の玄関前に血を流しながら倒れていたと、
もしかして、 その呪が 祖父を殺したのか、?」
「……、」
声の主は沈黙した
「口を動かせよ!!
お前らの力不足でじいちゃんは… 死んだの…か?」
俺が叫ぶと、声の主は初めて少しだけ声を荒らげた。
「お前の祖父は、自分自身の命を代償にして世界を救ったんだ。」
「……!」
頭が真っ白になった。
「お前の祖父族は カーロス・リザルトを倒すために生まてきた、捕食者だ それが役割なんだ…」
「だったら……何をするんだ?」
「育てる」
「俺を?」
「ああ」
声の主は淡々と続けた。
「呪滅族としてではない」
一拍。
「呪滅族を超える存在としてだ。」
その瞬間、俺の身体を何かが包んだ。
今まで感じたことのない力だった。
そして、初めてその声の主の正体を知る。
「私の名は――ソクラテス」
「お前の祖父を知る者だ」
「そして、お前を次の時代の呪滅族にする者だ」
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#人間ドラマ
雨宮寧々
#恋愛
桜咲かな
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コメント
3件
いや~、重厚な真実が明かされた回だったね!「呪滅族」っていう設定、カッコよすぎる……。祖父が世界を救うために命を捧げたっていう衝撃、そして主人公もその血を引いてるっていう展開に震えたわ。ソクラテスが名乗り出て「育てる」って言い放つラスト、次回が待ちきれない🔥 Fさんの世界観の広がり方、めっちゃ好きです!