愛の病(Ai No Yamai)
attention
・ブルーロック本編とは別軸です
・虐め、自殺、差別的な表現があります
・烏が先天性難聴、パニック障害
・手話、または普通に会話してる場合、『”』はとっております。
・烏、乙夜『』凪「」 その他喋ってる場合、名前書いてあります
・決して虐め等を助長する意図ではございません
・誤字脱字もあるかも
・烏、凪sideあり
凪side
卒業間近。大学も無事3人で合格し、俺達の気持ちはとても軽かった。
けど、1個だけ心残りが。
烏がみんなに、
先天性難聴、パニック障害持ちだというの(言ってないこと。
虐められたまま卒業するのは、俺にとっても嫌だ。
烏は嫌がるかもしれないけど、俺からみんなに伝えないと───
ホームルーム───
先生『よし、ホームルーム終わるぞ』
先生『何か連絡ある生徒はいるか?』
「…はい、」
先生『珍しいな凪』
「どうしても言いたいことがあって」
烏が不思議そうな顔で見てるのがわかった。自分のこと言われるともわからず。
「俺が言いたいのは、烏のことです」
そう言った途端、クラス中がざわつきはじめる。
『…?!』
『俺?!』と吃驚してる烏を横目に、俺は続けた。
「彼奴は、…烏は、”先天性難聴”という病を患っています、」
『な、ぎッ、……?!』
烏はそう言って、音をたてて立ち上がった。
クラスメイトや先生も吃驚している。
「ごめん、勝手に言って…今だけ許して、…」
「先天性難聴っていうのは、生まれつき耳が聞こえない、上手く喋られないといった症状がある…そんな病。」
そこまで言いかけて、言葉につまった。
モb『彼奴そんな病気だったんだ、…』
モb「ッ、知らなかった、…」
でも、わかってくれた人もいたっぽい。
「烏は、ッ、…その病のせいで、っ、…上手く喋ることができないん…、もう卒業だっていうのに、今更言うのもあれだけど…」
「烏は何にも悪くないって。良くないことをしてたのは、お前らだって」
『ッ…!』
烏も目を見開いていた。
「憎かったんだとしても…人のこと考えずに、ッ、虐めて、烏のこと傷つけて…烏がどれだけ辛い思いをしてたか、わかってんのか、……!」
思わず教卓を叩いてしまう。
叩いた方の手に、涙が零れたのを感じた。
モb『烏ッ…』
モb「…、、」
「ッ、どうか、…少しでもいい。烏を、みんなの仲間に入れてあげてほしい。”障害者”なんて言わないでほしい。」
「”害”なんかじゃない。彼も1人の人間なんだ。誰かのものでもない。烏には、烏だけの人生があるんだって…」
「お願い……烏も、あんた達と同じ、”尊い1人の人間なんだから”、……」
そう付け加え、教卓に頭がぶつかるんじゃないかってぐらい頭をさげた。
『な゙ッ、ぎッ゙……』
いつも、涙を流すときにだけ出る、弱々しい烏の声。咄嗟に頭をあげる。
見ると隣に烏が立っていた。
そして、1つの手話。
顔の前で人差し指を払い、何か書く動作。
「”チョーク”?」
チョークがほしいと訴えてた。机の下にあった箱を取り出し、チョークを手渡した。
黒板に、何かスラゝと書き出す烏。
『”凪から言ってくれたけど、正直、虐めは辛かった。1回、とある奴のせいで自殺も図った。』
モb『ッ……!』
1人俯いているクラスメイト。彼のことだろう。
『”せやけど、もう別に気にしてないから。骨折で済んだし。完全復活してるからな”』
その俯いてたやつは、ひっそりと涙を流している。
教室中に響くチョークと黒板が擦れあう音が、なんともいえず、心地よい気がした。
『”でも、病気の事言ってなかった俺も俺やと思う。ちょっとの間でもええから、気軽に話しかけてくれたら嬉しい。”』
すると、1人の生徒が手をあげた。2年から入ってきたという、馬鹿っぽい奴。彼があまり人と喋ってるところは見た事なかったから、意外だった。
そして、烏が虐められてることも知らないような奴だった。
-「”質問、大丈夫か?”」
彼も合わせて筆談してくれる。
『”ええよ”』
-「”話しかけてくれるとなんちゃらって書いてたけど…話しかけても気づけるのか、?”」
『ふはっ、”勿論や”』
テノールの効いた声で笑う烏。みんなの前で初めて見せた笑顔だった。
『”読唇言ってな、相手の唇の動き見るだけで、何言っとるかわかるねん”』
得意げに自分の口を指さす烏の表情は、とても生きゝとしているように感じた。
-「おぉ…かっこよ…!」
彼は目をきらゝさせた。
-「俺も実はからす?達と同じ大学行くことになって…」
…それは初耳だった。
噂で聞いたんだけど、彼は大分”馬鹿”…らしい。でも、スポーツ(サッカー)が得意。スポーツで世界を目指したいという思いであの大学に入ろうと思ったそう。
『”そうなんや、…名前、聞いてええか”』
-「え、名前?えーっと……」
名前でそんな悩むことないじゃん、そう思った瞬間。
-「”つ、る、ぎ、…ざ、ん、て、つ”」
彼が手話で自分の名前を見せた。
『…!』
『”お前、手話、できるんか、…?”』
斬「”えっ、あ…いや、昔自分の名前とかちょっとしたものだけ教えてもらったことあって…全然できないけど、”」
衝撃の事実すぎた。
馬鹿だけど熱心なんだ……そんな彼奴に興味が湧いた。
“剣城斬鉄”。その名を繰り返し呟いた。
放課後、烏のもとに多くのクラスメイトが寄っていた。
モb『烏、…あの時殴っちゃってごめん…(泣』
〃「俺も…虐めてごめん、」
『”ええよ、もう気にしてないって”(笑』
モ〃『よければだけどっ…今度一緒に遊びに行かない?』
虐めてたやつが頭を下げて謝ってるのが、腹立たしくてしょうがない。けど、なんとか打ち解けたっぽいし、烏も楽しそうだから…。良かった……。
あ、そういえば……
「ね、斬鉄?って言ってたっけ…」
斬「ん、?俺か?」
「いやアンタしかいないでしょ」
斬「うん、…凪?だっけ」
「そ、よければ仲良くしよ」
ぎこちないけど、握手を交わした。
斬「よろしく…」
また何か、新しいことが始まりそうな予感がした。
ℯ𝓃𝒹
コメント
8件
さすが猟牙さん😭😭 めちゃくちゃめちゃめちゃ良すぎて大号泣砂嵐🥵🥵 斬鉄ってメロいですよねぇ…、 ほんとに神作すぎるブルロも再熱しそう🙂↕️🥲 そういえばアニメやるらしいですねブルロ🥰 今回私は多分見ませんが…もし見たら感想教えて🤔‼️
流石、猟牙!!良い作品見れたからよかった!!ありがとう!
学校出発前にこんな神作品を見れたわたしは幸せです😭💕💕いじめてたやつはやってやろうかとか思ってたけどちゃんとわかるやつらでよかったぁぁあああ✨✨✨つるぎざんてつっていう文字でリアルにふぉぉあぁああっ!!!!!!!!!!って声が出ました(ㆆ_ㆆ)