テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
昼休み
私は友達と話していた
「へぇ〜!」
「それでさー」
他愛もない雑談
いつもの昼休み
でも少し違うことがあった
「ひかりちゃんってほんとかわいいよね」
「えっ!?」
突然そう言われて慌てる
「そんなことないよ!?///」
「あるある!」
「彼女いるのも納得だもん」
「っ///」
その言葉に顔が熱くなる
すると
少し離れた窓際から
じーーー……
視線を感じた
「あ!」
透だ
こっちを見ている
「透ー!」
手を振る
でも
透は小さく手を振り返しただけだった
なんだろう
少し元気ない?
放課
「ひかりー」
「透?どうしたの?」
「んー」
透は首を傾げる
そして私の隣を歩き始めた
でも
なんだか静か
いつもなら
何か言うはずなのに
今日は違う
「透?」
「んー」
「元気ない?」
「ん〜」
しばらく歩いていると
透が急に私の袖を掴んだ
「?」
「ひかり」
「なに?」
透は少しだけ考える
そして
ぽつり
「今日いっぱい話してた」
「え?」
「お昼」
「あぁ」
友達のことだ
「うん、話してたよ?」
すると透は少しだけ視線を逸らした
「楽しかった?」
「うん」
なんだろう
様子がおかしい
私は透の顔を覗き込む
「もしかして……」
「?」
「嫉妬?」
「ちがう」
即答だった
怪しい
「ほんとに?」
「ほんと」
「絶対?」
「ぜったい」
透はこくこく頷く
でもその割には
私の袖を離してくれない
「透ー」
「んー」
「こっち向いて?」
むぅ……
少しだけふくれていた
かわいい
「やっぱ嫉妬じゃん」
「ちがう」
「じゃあなんでふくれてるの?」
「……」
沈黙
そして数秒後
ぽつり
「ひかりと話したかった」
#旅する画家
柘榴とAI

655
#ジクウ画家スピンオフ
柘榴とAI

72
#ダークファンタジー
えびふらい
51
#うちの子
零斗@待ちぼうけ
539
「っ」
思わず息が止まる
透は少しだけ下を向く
「お昼ずっと話してたから」
「ぼく入るとこなかった」
「っ……」
それ嫉妬では?
でも透本人は気付いてない
「だからもやもやした?」
「うん」
「嫉妬じゃ?」
「ない」
頑固だった
私は思わず笑ってしまう
すると透が
むぅ
さらにふくれた
かわいい
「笑った」
「ごめんごめん」
「ひかりひどい」
そう言いながらも
透はぴたっと肩をくっつけてくる
完全に甘えている
「透」
「んー」
私は繋いだ手を少し握る
「私は透が一番好きだよ?」
「……」
透が止まる
数秒後
耳が少し赤くなった
「ほんと?」
「ほんと」
「一番?」
「一番」
すると透は
「んふふ」
と笑った
機嫌直ったみたいだ
早い
本当に早い
そして次の瞬間
ぎゅっ
手を握り返される
「じゃあいい」
「いいの?」
「うん」
透は満足そうだった
でも少し歩いてから
またぽつりと言う
「でも」
「?」
「やっぱりもやもやした」
「それ嫉妬だから!」
「ちがう」
即答
私はとうとう吹き出した
透もつられて笑う
夕焼けの帰り道
繋いだ手を揺らしながら歩く
そして透は最後まで
「嫉妬じゃない」
と言い張っていたけれど
私にはどう見ても
かわいいヤキモチにしか見えなかった
コメント
1件
あっ、この話すごく好きです🥺💕 透くん、絶対ヤキモチ妬いてるのに「ちがう」って言い張るところ、もう完全にかわいいやつじゃないですか…! 「ひかりと話したかった」のぽつりが刺さりました。自分の気持ちにまだ気づいてない感じと、素直に甘えてくるところが尊すぎる…。 夕焼けの中、手を繋いで歩く二人、こっちまでほっこりしました🌇🤍 ごま団子さん、今日も素敵なエピソードありがとうございます!