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め ん ど いか ら今 回 は こ っ か ら 空 白 ✘ で い き ま す 。
『溜め込んでしまう日には』
irxs、黒青
俺の行きつけのBAR
すいれい。
木造の少しレトロなBARは、心を落ち着かせてくれる。
今日も、そこへ足を運ぶ。
と、いつもと違う店員が1人。
「いらっしゃいませー」
関西訛りの音で、そう言われる。
一瞬、時が止まったのかと思った。
動けない。
目が離せない。
でも心地よくて、不思議な感じがした。
『今日は、月が綺麗ですね』
満月で、とても綺麗な日だった。
だけど、俺にはもう1つ……伝えたいことがあった。
「確かに。綺麗やんなー .ᐟ」
急なタメ口だった。
可愛い。やけど、気にする素振りもなく、頭にはてなを思い浮かべているようだ。
天然……か、、、
ええな。
それから4日間、通った。
思いにふけることもなく、ただ会いたい……それだけでそこに行くのは、初めてだった。
「いらっしゃいませー
って、いつもの…ッ」
『悠佑や。』
「ゆう…すけ 、 さん ?」
ぐはっ、とでも効果音が着きそうな程に、喰らってしまった。
可愛いな。
「俺は……いふっていいます。」
軽く微笑む彼が可愛くて……
「…… ぇ ッ ⸝⸝」
『ん??』
「ぃ、 今……可愛いって⸝⸝」
『は、、っ ? 』
こういう時ってどうしたらええんやーーー!!
とにかく、サッと飲んで帰ると、お風呂に入ってベッドに入った。
恋する乙女かよ、とは思いながらも想いをなにかにぶつけないと耐えられなかった。
足をバタバタとさせる……が、酔いが回ったのか深い眠りについていった……
あの失態をしてから1ヶ月。
あのBARに行っていない。
そんなん、行ける訳ないやんかー……
でも、会いたい。
いふくんに。いふくんに
久しぶりの道を通って、BARに向かう。
からんころん、もう夏だからだろうか。
風鈴を飾っている縁側の古い一軒家がたっていた。
その家を通る時、俺を励ますように、鳴るその音に覚悟を決め、店に入る。
「ぁ…… ⸝⸝」
入店早々見つけた。
彼は1度目を見開いて見つめて……
それから、顔を赤く染めてそっぽを向いた。
なんやあれ、可愛い。
なんか、いふくんを前にすると、可愛い、としか考えられないようになる。
会社では、あんなに意気込んでたのに、いざ本人を前にすると固まってしまって……
『注文、していいか?』
「は、 はい ……」
緊張しとる。
俺が前、あんなん言ったから?
でも、そうやとしたら、1ヶ月位考えてくれとるってことやろ?
そんなん、そんなん、嬉しすぎるやん。
『なぁ、いふくん……んー、、まろ?』
「ま、、まろ…?…がどうしたんですか?」
『あだ名。まろって呼んでもいい?』
「いい……ですけど」
あだ名で呼ぶってだけで、距離が近くなったような気がする。
「久しぶり、ですね。 」
『ぇ 、、?』
「ワンチャン、また来るかなーって思ってシフト増やしたりしてたんですけど。来ませんでした。」
『ごめんな。』
可愛い。俺のために、シフト増やしたん?
可愛いなぁ。
「でも、今日来てくれたから、良かったです。」
「その、、…」
『ん?』
「ここ、辞めないと行けなくなっちゃって。
悲しかったけど、最後に会えて、話せて良かったです。」
せっかくあだ名で呼んでくれたのに、意味無いやんなー、なんて乾いた笑顔を見せるまろ。
『ぇ……辞めるん?』
これからもずっと、とはいえなくても暫くは、まろと過ごす予定だった。
頭が真っ白で、何も考えられなくなる。
「なんか、持病が悪化して…入院しないといけなくて
もう次、病院の外に出られるかも怪しいぐらいで」
無理矢理、エプロンを外して、机に座らせると、そのまま言葉を続けた。
「そんなだから、虐められてたんです。
守ってくれる人なんていなくて人間って悲しい生き物だと思った。
……だけど、ゆうすけさんは違ったでしょ
可愛い、って言ってくれたのが嬉しくて、初めて光が見えた気がした。
だから、最後に絶対会いたくて……
お礼を、言いたくて……っ!! 」
『そうか。……頑張れよ。負けんな。
俺みたいに、お前を必要とする奴はいっぱいおるはずやから。
今まで会った人が、たまたま違っただけや。』
「ぁ、……えっと、、」
口を吃らせる。やはり、
「ありがとうございます!!!
ずっと、病気なんてなければ……って思ってました。
だけど、ゆうすけさんがきて余計思うようになりました。
病気なんか無かったら、告白して、OKだってNOだっていい、思い出を作れるなって。
俺、ゆうすけさんのこと。好きです。
だけど、命も長くないやつなんかに構ってないで恋愛してくださいね。」
『俺も、、ずっと好きやった』
「はい?」
初めは一目惚れで、運命の出会いってこういうことなんやって思った。
それから、会っても会わなくても、まろのことしか考えられへんくなって……
それでもう1回来たんや。
なぁ、短い間かも知らん。やけど、つきあってみぃひん?
その問いかけになんて返ってくるかなんて分からない。
やけど、このまま終わってしまうのは惜しかった。
▶ ︎・ YES
・ NO
切ない話が結構大好物だったりします。笑
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