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第93話『剣士の覚悟』
中華連合武闘場。
本戦一回戦・第五試合。
実況が高らかに叫ぶ。
「第五試合!」
「魏代表――」
呉鳳明!!
呉鳳明が静かに闘技場へ姿を現す。
落ち着いた表情で、ゆっくりと中央へ歩く。
続いて。
「虹代表――」
なおきり!!
虹の応援席から大歓声が上がる。
じゃぱぱが大きく手を振る。
「なおきりー!」
シヴァも笑顔で叫ぶ。
「頑張れ!」
なおきりは軽く手を挙げて応えた。
闘技場中央。
呉鳳明が口を開く。
「黒龍大戦では、見事な働きでした。」
なおきりは一礼する。
「ありがとうございます。」
「でも今日は負けません。」
呉鳳明は穏やかに微笑んだ。
「その意気込み、歓迎します。」
李丙が右手を上げる。
「始め!」
ゴォォォン!!
開始の鐘が鳴り響く。
なおきりが先に動く。
一直線に駆け出し、一気に間合いを詰める。
「いく!」
鋭い斬撃。
しかし。
呉鳳明は半歩だけ後ろへ下がる。
刃は届かない。
「速い。」
呉鳳明は冷静に距離を保つ。
なおきりは追撃する。
連続で攻め込む。
だが、そのたびに呉鳳明は最小限の動きでかわしていく。
観客席で李牧が静かに頷く。
「呉鳳明将軍は、相手との距離を支配しています。」
王翦も続ける。
「なおきりは攻めているようで、攻めさせられている。」
なおきりは一度距離を取る。
「やっぱり簡単じゃない……。」
呉鳳明は構えを崩さず答える。
「あなたの剣は鋭い。」
「ですが、まだ読み切れます。」
なおきりは深く息を吸う。
「だったら――。」
「読めない剣を見せる!」
その瞬間。
なおきりの動きが一変した。
これまでとは違う、不規則な足運び。
観客席がざわつく。
じゃぱぱが思わず立ち上がる。
「あの動き……!」
シヴァも目を見開く。
「なおきりの切り札だ!」
呉鳳明は初めて表情を引き締めた。
「なるほど……。」
「面白い。」
知将と剣士。
互いの本気が、今まさにぶつかろうとしていた。
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コメント
1件
なおきり、ついに切り札出したね…!!😭💕 今まで読まれてた動きから一転、不規則な足運びで呉鳳明将軍の表情を変えさせるってマジかっこよすぎる…! でも「攻めさせられてる」って王翦の解説もゾクッとした…知将同士の駆け引きが剣士の覚悟と交差する第93話、痺れたよ…! 次が待ち遠しすぎる⋆♡