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🎈「……う”」
ズキンっと頭に激痛が走り、類は飛び起きるように目を覚ます
🎈「はあっ…!」
立ちあがろうとするが、体が自由に動かない
類は自身の体が縛られていることに気づいた
牢屋のような場所に閉じ込められた類は、身動きも取れないまま、周りを見渡す
🍬「あれれ?類くん起きたの?」
自分の方に歩み寄る小柄な少女は、類に目線を合わせてしゃがみ込み、牢屋の柵越しに話しかけた
🎈「えむく…」
?「起きたのか」
低く太い男声が、部屋の奥から聞こえた
コツコツと、こちらに靴音が近づいてくる
そこに立っていたのは、金髪で170センチほどの身長をした男
🌟「…こんな形で再開したくはなかったのだがな」
🎈「司…くん」
えむと同じく、この街で幼少期を過ごした昔の友人。天馬司
🌟「一応自己紹介をしておく。オレは」
すぅっと息を大きく吸い、誇らしげな表情を浮かべ、司は言葉を発した
🌟「天翔けるペガサスと書き『天馬』!世界を司ると書き『司』!その名は…『天馬司』!!!!!」
驚くほど大きな声を出した司など気にせず、えむの方も話し始める
🍬「あたしは鳳えむ!そしてここは王手魔女狩り会社『鳳グループ』の魔女収容所だよ!」
🌟「オレたちは魔女に全てを壊され、全ての魔女を罰すると決めた、『魔女狩り』だ」
そして、と、司は類を蔑むような目で睨み、言った
🌟「もしお前が魔法を使うのなら、お前もその対象だ」
🎈「…っ!」
ははっ、と類は乾いた笑いを出し、司とえむに目を向ける
🎈「仮にも幼少期を共にした中じゃないか。…情けというものはないのかい?」
司とえむは、少し顔を強張らせる
🌟「ただの虫に目を輝かせていた頃のお前なら、少しくらいはあったかもな」
🍬「ごめんね類くん。あたしもちょっとしょぼぼ〜んってしちゃうけど…」
えむくんとは思えないほど冷徹な目を、僕に向ける
🍬「魔女側ならしょうがないもん」
🎈「…そうかい」
類との話を終え、司は自室に戻った
🌟「……はぁ」
頭を抱え、嫌な汗をかく
あいつは魔女側
自分の敵
そうわかっていても、類の顔を見て思い出すのは綺麗な思い出ばかりだ
類を殺したくない。そう、心のどこかで思っている自分が、情けない
咲希との約束が、果たせない
🍬『司くん、入っていい?』
2度のノック音と共に聞こえる、同僚、えむの声
🌟「いいぞ」
🍬「…司くん、大丈夫?」
心配そうに自分を見る彼女は、いつもの元気はないように見えた
🍬「類くん、なんで魔女なんかになっちゃったのかなぁ…」
えむは涙を流し、司に話し始める
🍬「あたし、類くんのこと殺したくないよ…!嫌だよ…なんで、なんで魔女なんかになっちゃったの…」
少し声を荒げ、えむは言う
🍬「この町が滅びかけたのだって、魔女の仕業なのに!!」