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12年前
「子供達だけでも許してくれ!!頼む!!」
そう涙ながらに目の前の化け物に懇願する大人たち
その異様な光景に、子供たちは茫然とするしかなかった
恐怖から逃げ出す者もいたが、ほとんどの人は逃れられなかった
化け物…そう。魔女から
「やめてくれ…殺さないでくれ…!!」
「どうして私たちを殺すのですか!私たちは、何も…!」
必死に魔女たちに抗議する人々に、魔女は答えた
「私の魔法に、人間が必要だったから」
当たり前とも言わんばかりの受け答えに、オレの幼馴染の少年は怒りを露わにした
☕️「ふざけるな!!俺たち人間を、魔法に使うなんて、許さ」
グチャッ
鈍い音と共に、自分の頬に何か液体がつくのを感じた
手を頬に触れさせ、自身の手を見る
血だ
🌟「……」
数秒の沈黙
何が怒ったか理解できなかった
ただ、
🌟「あああああああああああああ!?」
泣き叫ぶことしかできなかった
あの日、ある職業ができた
それが魔女狩りだ
オレは気がつくと、鉄パイプや石などで、あの時の魔女を嬲り殺していたらしい
オレは必死に言い聞かせた
冬弥を殺したのだから当然だ
オレが殺したのは人間じゃない。魔女だ
オレは魔女狩りになる
魔女を殺す
あの日、魔女は死に際にウイルスのような魔法を使っていたらしく、人はバタバタと死んでいった
妹の咲希も、それで死んだ
死に際、咲希はオレに言ったんだ
🎹『お願い…魔女を、全部倒して…』
現在
類の牢獄
🎈「〜・×♪:¿≪|》⁂」
類は魔法を唱える
一度も成功したことのない、杖なしの魔法
基本的に、この魔法を使えるのは魔女だけ
もし成功したら、類は人間ではなく完全に魔女になってしまう
それでもいいと思った
とにかく逃げて、寧々を助けないといけない
必死に詠唱を唱える
何も起こらない
何も起こってくれない
ガコォンッ!!
遠くの方から、何かが壊れたような音がした
だが、音だけだ
振動も何も、伝わらない
🎈「なんだ…?」
その瞬間、肌にビリビリと魔力を感じた
ずっと馴染みのある、感じ続けた魔力
寧々の魔力だ
🎈「師匠!?」
寧々の牢獄
🤖「…はぁっ、はぁ…」
自身の精一杯の範囲まで、魔力を放出した
もし類が、この町のどこかにいるなら
気づいてくれるはず。そう思った
わたしの処刑まで、あと6日
🤖「こんなに類を当てにしたのは、初めてだ」
魔力の放出で疲れ切った寧々は、壁にもたれかかり、眠りについた