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「照、おはよ〜!」
楽屋に向かって歩いていると
メンバーの深澤辰哉に声を掛けられた
「おはよ」
挨拶をして、隣に並ぶ
「おぉ、その眼鏡カッコイイね〜!」
「この前買って、今日初めてかけてみたんだ。中々良いでしょ?」
眼鏡に触れながら、嬉しそうにいう俺に
「うん。似合ってる」
深澤は、笑顔でそう答えた
◇◆◇◆
「おはよ〜!」
「おはようございま〜す!」
2人揃って、楽屋に入ると
先に来ていたメンバーが顔を上げる
『あっ…翔太も居る』
嬉しくなって視線を送ると
「!」
渡辺の顔が、何だか驚いている様に見えた
「?」
不思議に思って声を掛けようとするが
「なぁ照〜!」
側に居た深澤に声を掛けられ、声を掛けられなかった…
「………」
今、楽屋の中には
俺と深澤、翔太と目黒…後は向井の姿が見える
『翔太は今日も可愛いな〜』
何を隠そう、俺と翔太は付き合っている
俺の猛アタックで、何とかOKをもらい
今年で、もう2年目になる
ソレなのに、何故遠巻きに見つめているだけなのかというと
翔太が、俺達の関係を誰にも知られたくないというからだった…
「………」
付き合うにあたって出された条件でもあるので
反故にする訳にもいかない…
もし仮に、目立った事をしようモノなら
別れを切り出される可能性だってある…
『そんなのは、死んでも嫌だ!!』
『せっかく手に入れた最愛の相手を
そうみすみす、逃がしてなるものか!!』
心の中で、そう叫び
己の想いを鼓舞する様に、ソッと握り拳を胸の前へ
「照兄、何やってんの?」
いつの間にか、側に来ていた康二に声を掛けられ
「あっいや、今日の収録も頑張るぞ!ってな…」
そう言って誤魔化す様に笑うと
「真面目やな〜」
康二は信じたのか…感心した様に、頷いている