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???「おんなかほんなかぽっぽっぽっー」
廊下をスキップしながら歌っているのは、「雨花」そして……
???「あぁめかーーーー!!!!」
雨花「あらどったの?瑠璃くん選手」
???「待ちなさい!!!!この野郎!!!!」
雨花「あらお次の選手は橙ちゃん選手!さぁこの大会の勝利を掴むのはどちらなのか……!?」
慌てて走ってきたのは「瑠璃人」それを追いかけたのは「橙」だった。
橙「雨花さん!こいつの肩を持っちゃダメですよ!」
雨花「どうせ持つなら徳川の埋蔵金が良いなぁ〜」
瑠璃人「ロマンが広がるなぁ……じゃねんだよ!ふざけてる場合じゃねぇんだって!みろ!あの血走った橙の目を!」
雨花「可愛いお目目にしかみえないけど?」
瑠璃人「どこかだ?!」
橙「雨花さんの後ろに隠れるなんてずるいですよ!!」
雨花「とりあえず詳しい説明を誰かわたくしに……」
瑠璃人「実は……」
✦・┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ・✦
瑠璃人「なぁ今回の課題どうすりゃいいんだよ〜〜!」
橙「今回の課題は、『誰かをイメージした図画工作」でしたよね?」
ここは、生徒会室。たまたま今回は橙、瑠璃人のみで仕事を行っていた。
瑠璃人「橙は友達いるから相手もすぐみつかるだろうけど、オレは橙以外の友達はクラスメイトにはいないんだよ〜されても挨拶ぐらいだし……」
橙「…………」
瑠璃人「…………」
橙「……自分から言わないと私は応じませんよ」
瑠璃人「え!?頼んだら相手になってくれるのか!?ぜひ!!お願いいたします!!」
橙「はいはい分かりました」
瑠璃人「じゃあ早速明日までに作ってくるな!橙はどうする?」
橙「私も明日までで大丈夫ですよ」
瑠璃人「そっか!じゃあな!」
瑠璃人は資料をまとめると、そそくさと出ていってしまった。
橙「…………ふふっ。馬鹿な人」
「でも」
「「優しいな。不器用なだけで」」
翌日
放課後の教室
橙「どちらから先にみせますか?」
瑠璃人「じゃあ橙からで良いぞ!」
橙「では……私はこれです」
橙がみせたのは画用紙で組み立てた瑠璃色の小さな炎のようなオブジェだった。
瑠璃人「おぉ!綺麗なオブジェだな!」
橙「これは青い画用紙に青いラメをつけて、炎のように組み立てたんです。瑠璃人さんは「瑠璃」という色の名前が付いているので、それっぽくしてみました。」
瑠璃人「でも、何で炎なんだ?」
橙「!、それはその……一見すると弱い炎だけど確かに中身は強い青い炎が瑠璃人さんらしいなと想って……」
瑠璃人「!、////あ、ありがとう」
橙「はい私が作った作品の話はこれでお終いです!瑠璃人さんはどんな作品を?」
瑠璃人「オレのも力作だぞ!どうだ!」
瑠璃人がみせたのは……
橙「…………」
瑠璃人「名前は……」
「「どすこい!!オレンジ小僧!!」」
瑠璃人の作品は、土俵の上に粘土でてきた体中オレンジ色の相撲取りが置かれていた。そして太ったお腹を活かしたみかんのイラストが付いている。
瑠璃人「これは、橙の力強さを表していて、一度怒ると中々止まらないところとか相撲取りみたいだなって想って!みかんは橙のシンボルマークみたいだから付けた!そういう心配りもオレは付けたんだ!どうだ!」
橙「…………よ」
瑠璃人「おお!あまりにも凄すぎて言葉も掠れるか!はっはっ!」
橙「違ぇよ」
瑠璃人「え?」
橙「これの一体どこが私なんだよって言ってるんです!!!!」
瑠璃人「え?橙もしかして……嫌なのか!?こんなにかっこいいのに!!」
橙「さっきまでの私は何なんですか?!?!「優しいな。不器用なだけで」の台詞は完全に取り消しします!!あなたには馬鹿がお似合いですよ!!いや、ただの馬鹿じゃない。クソですね。クソの後ろにドがつきますね!このクソど馬鹿が!!!!」
瑠璃人「ひぃ!すみません!!」
橙「待ちなさい!!」
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雨花「それは瑠璃くんが良くない」
橙「ふん!」
瑠璃人「そ、そんな!オレのオレンジ小僧がぁ!!」
橙「大体何ですか?!オレンジ小僧って?!」
瑠璃人「そんなの橙の男体化に決まってるだろ!!」
雨花「自分で墓穴掘ってどうする」
橙「このクソド馬鹿がぁぁ!?!?」
瑠璃人「じゃあ雨花なら何にしたんだよ?雨花なら橙のイメージした作品どうするんだよ?!」
橙「雨花さんがイメージする私……」
雨花「そうだなぁ……マッチかな?」
橙・瑠璃人「マッチ?」
雨花「マッチ売りの少女の持つマッチみたいに、弱々しいけど冷えた心を照らしてくれるそんなところが橙ちゃんぽいなって」
橙「でもそr……」
瑠璃人「おぉ!確かに雨花の言う通り橙って優しいもんな!……それに可愛いし」
橙「……はぁ、こんなことで怒った自分が馬鹿らしく想えてきました。瑠璃人さんもすみませんでした。瑠璃人さんなりに頑張って作ってくれたんですよね。なら、私はそれを大切にします」
瑠璃人「ありがとう……!!橙!!」
雨花「良かったね。瑠璃くん」
瑠璃「おぉ!」
橙「…………」
マッチ売りの少女の最後を
あなたは知ってるんですか?
雨花さん