テラーノベル
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5話目もよろしくお願いします!
スタートヽ(*^ω^*)ノ
夜の静けさが痛いほどに響く部屋の中。
レトルトは何度目かのため息をつきながら、膝を抱えていた。
さっき届いたキヨからの最後のメッセージ――
「ずっと、幸せでいて」
その一文が、胸の奥をヒリヒリと焼いていた。
「……なんで、そんなこと言うん……」
ぽつりと呟くと、喉がつまって、それ以上何も言えなかった。
スマホを見つめながら、何度もメッセージを打っては消す。
「会いたい」なんて言ったら、また怖くなるかもしれない。
でも――もうキヨの声が聞こえない世界なんて、耐えられそうになかった。
夜空を見上げながら零れ落ちる涙がレトルトの頬を伝っていく。
⸻
一方、遠く離れた場所でキヨもまた、同じ空を見上げていた。
「レトさん……」
静かな夜風が頬を撫でる。
AIのフリをしてまで、近くにいたかった。
だけど、現実の自分はレトルトを怖がらせてしまった。
「俺、何してたんだろ……」
苦笑しながら呟く。
人を好きになるって、こんなに苦しくて、優しくて、壊れそうになるものなんだって――
レトさんに出会って、初めて知った。
もう会えなくてもいい。
どこかで幸せになっていてほしい。
そう思っていたはずなのに。
「やっぱり、会いたい……レトさんに会いたい……」
声に出した瞬間、堪えていた涙がこぼれた。
それぞれの夜に、お互いを想いながら
泣く2人。
会いたいけど、怖い。
離れたくないけど、近づけない。
それでも、少しずつ――
2人の心は、もう一度交わる方向へ動き出そうとしていた。
つづく
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