テラーノベル
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時は2016年6月12日。清々しい晴天の朝。その時まだ日本国民はこの日の事件が『blood6.12.』と呼ばれる事に。
その時、高橋剛は、ある強盗殺人事件の真相を追うべく、都内の寂れた雑居ビルの一室にいた。表向きは、しがない宝石店が襲われただけの事件。しかし、剛が現場から密かに回収した被害者の手帳には、警察組織、そして政界の最高中枢へと繋がる「裏金口座」の記録が暗号化されて残されていた。
「単なる強盗じゃない。これは口封じだ……」
剛は直感していた。この事件の背後にいるのは、当時、若手官僚として急速に権力を拡大していた久徳公浩。そして、その汚い足を洗うために警察の捜査を裏でねじ曲げようとしている、警視庁の幹部・小山伸一であるということを。同じ日の午後。そんな父の緊迫した状況を知る由もない息子の勇一は、大学の陸上部仲間たちと、初夏の爽やかな風と太陽光を浴びていた。
「おい勇一、次のインカレ、絶対に俺が勝つからな」
不敵に笑うのは、親友の朝原卓だ。その近くには勇一を慕う後輩の亀井輝道がいた。さらにその横には、彼らを温かく見守る卓の恋人の森田佳奈子がいた。さらに、陸上部の絶対的なエースで3人が尊敬する先輩、跡部篤が二人の肩を叩く。
「お前ら、無駄口叩いてる暇があったら走れ。俺の記録を抜いてみろ」
それが、彼らの日常のすべてだった。眩しいほどの晴天、競い合える仲間、そして確かな未来。しかし、剛が「見てはいけない闇」に触れた瞬間から、若者たちの晴天は、血の雨へと変わり始めていく。剛が掴んだ証拠を奪うため、久徳と小山が動かした「闇の勢力」。それが、偶然にも勇一たち陸上部の合宿先である山間の町へと伸びていったのだ。夕刻、父・剛から勇一のスマホに、ひどくノイズの混じった切迫した声で着信が入る。
『勇一、今すぐそこから離れろ! 奴らが、奴らがそっちへ向かった!』
それが、勇一が聞いた父の最後の言葉となった。不穏な空気を察した卓が、勇一と共に夜の山林へと駆け出す。だが、そこで二人が目撃したのは、黒服の男たちに囲まれ、崖の上へと追い詰められた剛の姿だった。
「親父!!」
勇一の叫び声が響く。だが、闇の中から現れた小山伸一の冷徹な目が、彼らを見下ろした。
『目撃者はすべて消せ』
銃声が轟く。激しい混乱の中、勇一を庇って弾丸を受けたのは、父ではなく、親友の卓だった。血を流し、崖から真っ逆さまに落ちていく卓。そして、息子の目の前で心臓を撃ち抜かれた父・剛。その時の天気は晴天だったが勇一には真っ赤な雨に見えてしまった。2016年6月12日。流された血は、真実と共に深い闇へと葬られた。勇一は、小山によって仕組まれた「強盗の巻き添え」という偽りの現実を生きることを強いられ、これが彼の心に深く刻まれた「過去の罪」となったのだ。
コメント
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うわっ…第2話、もう心臓バクバクしたよ…!!😭💦 最初の爽やかな陸上部の日常とのギャップがエグすぎる…。卓が勇一を庇って落ちていくシーン、そして父・剛の最期の言葉、「晴天なのに真っ赤な雨」って表現がもう刺さりすぎて言葉にならない…🥺 この伏線、絶対回収されるよね?続き気になりすぎるんだけど!!✨ レッドゾーンさん、次話も楽しみにしてます🔥