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午後は、それぞれ加工食品の製造。
自分で気に入った素材を加工する作業だ。
採った後まだ残っている素材は、銀杏、くるみ、ドングリ2種、小豆といった感じ。
うち、小豆は残り少ない。
そんな訳で、取り敢えず始めたのがドングリ加工作業。
手始めとして、マテバシイを煎って殻を剥き、豆状態にする作業をやっている。
それでも、ずっと同じ作業をしていると、飽きてくるものだ。
それでも何とか、中ボール1個分くらいのマテバシイを剥き終えたところで。
「ちまちまする作業は飽きたのだ。放牧されたいのだ」
亜里砂さんが言い出す。
「そうですね。折角天気もいいですし、軽く歩いてきましょうか」
そんな訳で、急遽予定を変更。
各自、水入りペットボトル2本と雨具をザックに入れて、車で出発だ。
車は、10分ちょっと走った広場みたいな所で止まる。
「ここから三浦富士まで、20分ちょっとかな。そんな感じですから、のんびり行きましょう」
小さな鳥居をくぐって歩き出す。
細い舗装道路の坂を登りながら。
「この先は、見晴らしはどんな感じなのかな」
「上手く行けば、富士山とか相模湾方面が見えるんですけれどね」
なんて話して。
そして、「警察犬訓練所」と書いたところから、いよいよ山道へ。
「犬さんはいなかったのだ」
「訓練は、お休み時間なんでしょうかね」
「この木は、マテバシイですか」
「そうですね。拾いながら登ってもいいですよ。頂上も近いですから」
ドングリ採取をしながら、のんびり登って。
少し坂がきつくなったかなと思うと、もう頂上だった。
岩がところどころ地表面に出ている感じの山頂で、石のほこらが2つある。
周りは木がまばらで、そこそこ眺望がいい。
「簡単に登れる割には、結構遠くが見えますね」
「でも残念ながら、富士山方向は曇っているのです」
なんて言いながら一休み。
「このまま尾根沿いに、向こうの山まで行っても1時間くらいですけれどね。もう午後ですし、今日はここまでにしましょう」
そんな訳で帰りは20分かからずに、車の場所へ。
そして。
「先生、すみません。帰り、ホタテの貝柱を買いたいんで、どこかスーパー寄ってくれませんか。品質は問わずで、少なくてもいいので、安い店で」
川俣先輩が、そんな事を言う。
「それは明日用ですね」
「ええ」
「ならスーパーに寄りますね。あと、ついでに晩ご飯のおかず、何かお肉類を買い出しましょうか」
車はスーパーへと向かう。
「ホタテの貝柱、明日何に使うんですか」
「明日のお楽しみって奴だな」
何に使うのだろう。
僕には、まだわからない。