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ある朝のこと
千嘉「おはよう~」
兄「おう」
母親「おはよう千嘉お母さん今日も遅くなるからお兄ちゃんと適当にご飯済ませてね」
父親「じゃあ行ってきます」
いつも通りの日常が今日も始まる。
私もいつも通りの時間にいつものように学校に向かう。
私が通う南総高校は桜が綺麗だとこの町では観光スポットみたいになっている。
私はそこの2年生
クラスに入るといつも喋っている友だちが声をかけてくる。
友だち「千嘉!ビックニュースよ!ビックニュース!」
千嘉「どんな?」
友だち「それが…転校生がくるらしいよ…し、か、も……このクラスに」
こんな時期に転校生?と私は疑問を覚えた。
今は5月の中旬の時期なのに……
まぁ相手の都合だろうし細かいことは気にしなくていいか
朝のホームルームまでなにして時間潰そう…
友だち「それにその転校生って…めっちゃ美人らしいよ!」
友だち「でも美人過ぎて声をかけるのも恐れ多い感じだってさ」
千嘉「ふーん……」
私はスマホである話を読みながら適当に相づちを返した。
千嘉「おっ……この映像そうかも……」
それは画面一杯の夜空に星がキラキラ輝く映像
次の瞬間水色の光がものすごい早さで流れていった。
流れ星だ。
しかしただの流れ星ではない。
御伽話や昔話によく出てくる逸話
特別な流れ星かもしれないのだ。
言い伝えではこうだ。
『1000年に一度特別な流れ星が流れるんだって』
なんとその流れ星は1つの命を産み落とすと言われているらしい。
けれど誰もそれを見たことがない。
幻とされてしまったこの言い伝え。
千嘉「絶対あるもん…私がその流れ星を見つけて実在してるって証明するんだから」
動画のコメント欄には『ただの流れ星だ』とか『流れ星から命が産まれるとか本気で信じてるのかよ』とかそういうのばっかり。
私はその話が好きだから信じてあげたい。
友だち「千嘉本当に星の動画好きだね」
友だち「これって16年前のでしょ?私も見たことあるけど…ただの流れ星でしょ」
この人たちに合わせるのそろそろ疲れてきたな。
でもうまく合わせないと生きていけない。
もう昔みたいな惨めな思いはしたくない。
だから私はまた作り笑いをするんだ。
千嘉「だよね…天体観測が趣味だから星の動画あると見ちゃうんだよね~」
大丈夫
こう言えば皆肯定してくれるから。
自分はなんて最低な人間なんだろうと思う。
担任「お前ら~席につけ…チャイムなってるぞ~」
私はスマホを鞄に仕舞って日直の号令に合わせてまたいつも日常になっていく。
担任「今日は聞いてる人もいると思うが…」
クラスは「美人転校生まだー?」とか「転校生紹介してー」とその話で持ちきりになっている。
担任「なんだもう知ってるのか…よし紹介しよう、星波入ってこい」
そして入ってきたのは黄色の髪の毛で青い瞳を持つ美少女だった。
歌葉「星波歌葉です…つい先日叔父の家に引っ越してきましてこちらに通うことになりました」
千嘉「黄色の髪の毛に青い瞳…まさか……」
しかも席隣だし…これはまたとないチャンスではないか?
歌葉「不馴れなこともあるかもしれませんがよろしくお願いします」
担任「席は……天空の隣だな…窓側の後ろだ」
千嘉「あ、ここです! 」
近づいてくる……
千嘉「天空千嘉です、よろしくね」
歌葉「こちらこそ、よろしく」
た、確かにものすごく美人で私が隣にいていいのか迷う~
けれど私の好奇心は遠慮というものが皆無だった。
授業が始まる前に私は転校生に話しかけた。
千嘉「ねぇねぇ…えっと歌葉さんって呼んでもいい?」
歌葉「構わないけど……何?」
千嘉「歌葉さんってどこから来たの?すごい美人だなって…外国人とかのハーフ?」
歌葉「いえ…違うけど?」
千嘉「じゃあ生まれつきその容姿なの!?」
私が驚いたように言うと彼女は少し嫌そうな顔をした。
千嘉「あっ、バカにしてるとかじゃなくてただ…その……なんか御伽話に出てくるお姫様みたいだなって思ったから……あ、私物語や童話が大好きで…だから…その……」
歌葉「別に聞いてないし…ただ…ありがとう……他の人とは違う意見だから安心した」
千嘉「え?どういうこと?」
しかしそれ以上聞いたけどそれについては教えてくれなかった。
千嘉(他の人とは違うって意見ってどういう意味かな)
けれどこれは私と彼女のほんの出会いにすぎない瞬間。
ここから私と彼女を中心に物語が展開していく。