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#ドS
#デートDV
Scene50(有莉澄視点)
景兎先輩の指先がわずかに震えているのが見えた。
その震えが、
ふいに近く感じられた。
「有莉澄さんに……」
その声だけで、
胸の奥が一気に熱くなる。
息を飲む音が、
自分でも分かるくらい静かに響いた。
景兎先輩はゆっくりと顔を上げる。
その目は、
もう迷っていなかった。
「あなたに……
好かれたいと思っていました。」
胸が跳ねる。
一瞬、呼吸が止まる。
「ずっと……
あなたにどう思われているのかが気になって、
返事を送るのも怖くなるくらいで。」
言葉が落ちるたびに、
胸の奥がじんわり熱くなる。
「でも……
もう隠すのはやめようと思いました。」
景兎先輩は小さく息を整え、
まっすぐこちらを見る。
「有莉澄さん。
あなたのことが……好きです。」
その瞬間、
時間がふっと止まったように感じた。
胸の奥が、
静かに、でも確かに震える。
期待していた“何か”が、
ちゃんと形になって落ちてきた。