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#恋愛
ばたっちゅ
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モブD
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「それで、あれが話にあったセーフゾーンか」
「確かにそれで合っています。間違いありません」
物凄く複雑な立体地図を見ながらひたちさんが確認する。
ここはゲームのように綺麗に階層が分かれているわけじゃない。地図を見るだけでも大変だ。ちなみに俺にはまるで理解できなかった。
しかも俺がスキルでショートカットしているのに、正確にそれを書き込んでいくのは流石としか言いようがない。
「あ、座標を正確に探知する道具がございます。それを使っているのですよ」
俺があまりにも興味津々に覗き込んでいたからだろう、ひたちさんが説明してくれた。
普段は料理や荷物整理、通信に夜のお相手にみんなの体調管理などもしながら、こんなにも複雑な事もやっていたのかと感心してしまう。
でも今は、目の前に見えるあれだな。
白い世界に黒い影。モノトーンの美しい世界の先に、大きなアーチ形の入り口が見える。
ここだけは薄茶のレンガ作りという感じで、いかにも異質だ。あれがセーフゾーンに間違いないだろう。
「あそこが主ってのがいる場所か」
「お気を付けください。主は相当に強い怪物と言われています」
「その様子だと、ひたちさんは戦った事は無いのか」
「私も無いよ。そもそも、主と戦う時は救援を呼んで、出来れば教官組。そうでなければ10人以上で当たれって教わっているよ」
もうこの時点で帰りたい。教官組って名前だけで軽いトラウマだ。それ程にあのフランソワっていう少女は強かった。それにもう一人から発する力具合も、決して彼女に劣ってはいなかった感じだ。
正直嫌だなと思うけど、それでOKとはいきませんよね。そんな事は分かっているさ。
「毎度の事だけどセポナは待機。それと先輩も戦えないよね?」
「武器を振るくらいなら、私でも出来るわ」
うん、却下。その次元で連れていけるほど甘くはない。
しかしそうなると……。
「取り敢えず2人は残して3人で行こう。それで相手の様子を見て、不利そうな方は2人の護衛に戻ってくれ。戦闘は2人でやる」
「大丈夫、気を使わないで」
「いや、それは無理」
先輩にもしもの事があったら、俺はもう生きていける自信が無い。
それ以前にセポナが死んだら俺も死ぬしな。護衛は絶対に必要だ。
「とにかく見てからだ」
そんな事を言いながら、ふと考えていた。
セーフゾーンは基本的に怪物の入らない安全地帯。だからこそセーフゾーンと呼ばれているのであり、町が作られたりもする。
だが稀に、そこにもモンスターが入り込んでくるらしい。大抵は対処できるが、滅んだ街もあると言うのだから侮れない。
だけどセーフソーン自体に住み着いているというのはそれとは違うのだろうか?
俺は何となく、初めて出会った怪物である黒い竜を思い出していた。
今思えば、あいつ……結構美味かったな。
じゃない、不思議な変な部屋にいたな。
そうして中を覗くと、なんか黒い尻尾が見えるし。それにデカい。背中には翼が2枚あり、あれは間違いなく竜の背中だ。
取り敢えず気付いていない様なので、外で輪になって相談する。
俺が行くのは当然として、ドラゴンって呼吸するのか? だったら咲江ちゃんで一発だ。
だけどあれだけでかいと、一回の呼吸がどれだけ影響を及ぼすのか分からない。それに人間ほど脆いとも思えない。そう考えると、多分ダメだな。
ひたちさんは基本的に何でも出来る。実はスキルは知らないんだよね。聞けば教えてくれるのかな?
なんとなく聞きそびれたまま今まで来てしまったが、さてどうしようか……。
まあ今はいいか。話が長くなるかもしれないし。とにかくバランスよく戦えるのがひたちさんの魅力だ。
ただ場合によっては、俺一人で戦うのがベストかもしれないとは思うが……。
「よし、先ずは俺がドラゴンと戦って様子を見よう。俺がダメそうなら咲江ちゃんも攻撃して、効くならそれで良し。効かなかったら先輩たちの援護の為に下がってくれ。あとは俺とひたちさんでやる」
「わかった」
「かしこまりました」
「それでもダメならひたちさんも逃げてくれ。俺も後から逃げる。その時は改めて対策を考えるとしよう」
これで作戦は決まった。後はもうやるだけだ。
腰に下げた勇者の剣を抜く。あの時も、この剣の持ち主は竜を倒していたな。
まあ完全に死んではいなかったが。
あそこで欲をかかなければとも思うが、結果は同じだっただろう。俺が存在する事自体が問題だったのだから。
そんな事を考えながらゆっくりと部屋に入る。
恨みは無いが、今まで山ほどの怪物と戦って来た。
でも黒い竜か……色々と因縁を感じるな。親戚とかならどうしよう。
コメント
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第183話、読みました〜! セーフゾーンに住み着いたドラゴンとの対峙、緊張感がすごく伝わってきました。特に主人公が「黒い竜」を思い出すシーン、『あいつ……結構美味かったな』の脱線に思わず笑ってしまいました(笑)。因縁を感じつつも、先輩とセポナを守るために冷静に作戦を練る姿勢がかっこいいです。次、どうなるんだろう…!