コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
きっかけは、些細なことだった。
ある夜、俺の家でお酒を飲みながら何気なく映画を観ることになった。
「何観る?」
「ふっかが好きなの選んだら?」
選ばれたのはふっかのお気に入りのアクション映画。
だけど、たぶん途中から二人とも内容に集中してなかったと思う。
ソファの上、気づけばふっかの肩が俺に寄りかかってた。
「…おい、寝るならベッド行けよ」
「んー、もうちょい」
ふっかは目を閉じたまま、ふにゃりと笑う。
一緒に飲むときは大抵こうなる。
そう、いつもの展開。いつもと変わらない。
なのに、心臓が妙にうるさく鳴る。
ふっかが無防備に近くにいることが、妙に意識された。
普段なら何とも思わないのに。
きっとこのときは仕事が忙しくて、自分の欲を抑え込んでたから少しおかしかったんだと思う。
意識しすぎて視線を逸らしたその時——
ふっかがふと顔を上げ、視線がぶつかる。
「…ひかる?」
ふと触れた手。
どけるべきか迷ったその瞬間——
——チュ
ふっかが、そっと唇を寄せた。
「っ、、、!びっくりした、、ふっか酔いすぎ、」
ふっかに飲ませる水を取りに行こうとした時、手を掴まれた。
「、、ってない」
「え?」
「酔ってないから、、さっきのはしたくてした。」
その一言で、その一瞬で2人の関係は変わった。
メンバーから恋人へと。