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紫side
早いことに、橙くんと冬の見回りを初めて1週間が経った。
橙「起こしに行くか〜」
紫「眠いね〜」
橙「ほんまにな〜」
紫「隣で寝てね」
橙「もちろん」
優しく俺の頭を撫でる手袋越しの大きな手。
いつもより忙しない冬だったような気がする。
でも、次の当番が待ち遠しくもあるのが、なんだか不思議だ。
橙side
橙「おはよ〜ございま〜す」
桃ちゃんをゆらゆらと揺する。
紫ーくんは青を起こしてくれてるけど少し心配だ。
青はとてつもなく寝相が悪い。
予想できない動きな上に硬度も高い青の傍に寄るのは危険だ。
紫「青ちゃ〜ん」
紫「おきてよー」
困ったように青を揺らす紫ーくん。
可愛い。
橙「おーい起きろ〜」
桃「ん…」
桃「…橙、おはよ」
こいつは寝起きでも顔が良いのかと少し呆れる。
橙「なぁ青ちゃん起こしてや」
橙「紫ーくん困ってるんよ」
桃「あー、はいはい笑」
ゆっくりと立ち上がった桃ちゃんが俺から毛布を受け取り、青に近づいていく。
桃「青〜、起きろ〜っ」
青のことを毛布越しに抱きしめ、起き上がらせる。
青「んぁ、?」
寝ぼけている。
桃「おはよ」
青「んへ、おはよぉ、」
ご機嫌な様子。
橙「青、交代」
青「もう?」
紫「そ、俺たち眠いからお願いね〜」
ふわぁ、と欠伸をする紫ーくん。
橙「よろしく〜」
青「任せろーっ!」
起きたばかりなのに元気なものだ。
桃「ゆっくり寝ろよ〜」
橙「ありがとう」
紫「ありがと〜、」
そして、俺たちは眠りについた。
桃side
桃「さて、何から始める?」
青「やっぱ流氷割りでしょ!」
他のみんなはあまり好まない作業だが、青は好きなようだ。
桃「しゃーない、肩慣らしに軽く割りに行くか」
青「やったっ!」
飛び跳ねて喜ぶ青。
橙と同い年とは思えないな、と呆れつつも可愛いと思ってしまう自分にも呆れる。
桃「青、流氷の声には耳を貸すなよ」
桃「いつも心穏やかに。楽しい気持ちでいるん
だからな」
青「分かってるってっ!」
流氷割りへ行く前にはいつもこの話をする。
実際に、俺が流氷の声に惑わされてしまったから
青には、青にだけはこんな思いをさせたくない。
まだ俺と、年上の宝石たちと、紫ーくんしか居なかった頃。
青が生まれる前
俺には大切な宝石がいた。
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