テラーノベル
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「……それではインタビューはこれで終了です。ありがとうございました」
彼らへ軽く頭を下げて、イスから立ち上がると、
「お疲れさまでしたー」
と、ギターのシュウが、ひらひらと手を振った。
「ああっと、そうだ。あとで俺たち飲み会に行くんだけど、いっしょにどうですか?」
シュウが、人あたりの良さそうな笑顔をこちらへ向け、そう声をかけてくる。
「そう、ですね……」
チラリと編集長の方に目をやると、「行って、損はないだろう」と、伝えられた。
「では後ほど、合流させてもらいますので、よろしくお願いします」
シュウに肯定の返事を戻すと、
「こちらこそ、よろしくです」と、彼が応じて、「そしたら、SNS交換してもらってもいいですか?」と、スマホを取り出した。
「あっ、はい」と、自分もとっさにスマホをつかむと、仕事用で使っているスマホで、シュウとIDのやり取りをした。
編集部に帰り、仕事の整理をしていると、シュウの方から連絡が入った。
『これから、メンバーで飲み会です。店は、ココです。お待ちしています』
店の場所が貼られたリンク先を確かめて、
『わかりました。仕事が片付き次第、行かせていただきますね』
そうメッセージを返した。
──仕事に一段落がつき、指定された店へと出向いた。
居酒屋に入り、個室スペースを貸し切っているという彼らの元に行く。
「こんばんわー」
声をかけると、シュウたちメンバーが一斉に振り向いた。
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