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窪田がやっと停学を終えて帰ってきた。
ちなみに高倉とは停学中に喧嘩別れしたらしい。
やっぱり恋とはこういうものだ。
「成田ー」
窪田はいつものアホ声で話しかけてくる。
「ん?」
窪田はいつもより悩んでいる。
どうしたというのか。
でも窪田のことだしな…
「コーヒー飲めるか?」
何を言っているのだ。
コーヒーなんぞ飲めなくてもなんら支障のないものだ。
あんな苦い不味い味気のないので三銃士が集まった飲み物。
まさか窪田は飲もうとしているのではなかろうか。
「飲めないけど…?」
窪田は首を一周し、俺の目をじっと見つめて、
「放課後飲みに行こう。」
少し言葉が不十分で怪しくなってしまっているがコーヒーならいいだろう。
「いいけど」
俺はお人よしなのかもしれない。
放課後。
自販機に来た。
窪田は初めて煙草を吸う不良予備軍のように興奮していた。
「か、買うぞ…うへへ」
かなり怪しい。
絶対今警察が来たら職質だろう、いないよな…?
「えっとーとまあブラック」
ブラックなんて苦い物代表のような色をしている。
窪田はまず俺に飲めとコーヒーを突き出してきた。
少しダサいとも思えるがここで怒ると俺のダサいの仲間なので渋々飲むことにした。
スーゴク……
「苦い…!」
「アヒャヒャヒャヒャ!!」
こんなの飲めるわけねえだろぉー!!
口が口が泣き叫んどる!!
「お前も…飲んでみろよ…」
俺はギリギリ吐くのを堪えて窪田に渡した。
「やだ」
窪田…
「俺苦いの嫌いだし、てかもう大人にならんくてもいい」
窪田…?
「お前に一回飲ませて反応みて決めようとしてたから。」
窪田…!!
「おんどりゃああああああ!!」
俺はコーヒーを窪田の口に流し込んだ。
流石に俺だってキレるのだ。
「な、何する…!うげええええ!!」
窪田は完全に生ゴミを食ったような顔になりすぐさま飲み込んだ。
「お前…」
窪田は裏切り者を見るかのように俺を睨んだ。
「裏切ったのはそっちだから」
俺は笑いを堪えて言った。
「は!!」
窪田はこの日からコーヒーが飲めるようになったとかならなかったとか…