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どれくらい時間が経ったのか、
もう分からなかった。
音楽はとっくに変わっていて、
テレビの音も、どこか遠くに感じる。
涙も、
気づけば少しずつ落ち着いていて。
「……」
ぼんやりしたまま、
力が抜けていく。
そのまま、
ふらっと、
元貴の方に倒れ込んだ。
「うわ、ちょ」
小さく声がしたけど、
抵抗はされなかった。
気づけば、
僕の頭は、
元貴の太ももに乗っていた。
即席の、枕みたいに。
「……重いんだけど」
そう言いながらも、
どかそうとはしない。
むしろ、
少しだけ体勢を変えて、
僕が楽になるようにしてくれている。
「……ごめん」
小さく言うと、
「いいよ」
短く、それだけ。
相変わらず無愛想なのに、
どこか柔らかい声だった。
涙が枯れたというなら
さっきまで泣いてた自分に
愛を込めて今
隣にいる体温が、
じんわり伝わってくる。
無愛想なキミならわかるでしょ?
元貴を見つめる。
「……僕さ」
ぽつりと呟く。
「もうちょっと、やってみる」
まだ怖いし、
また同じこと思うかもしれないけど。
それでも、
ここで終わりたくはなかった。
「そっか」
元貴はそれだけ言って、
軽く僕の頭をぽんと叩く。
「じゃあ、頑張れよ」
ぶっきらぼうで、
でもどこか優しい声。
我らは今日もまた
歩いてゆく