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指摘をされ、急に恥ずかしさに襲われる。
「そんなに赤くなって、やっと気づかれましたか?」
グラスを手に、彼はさも面白そうにも口にすると、
「……なんなら、何かしてあげてもいいのですよ?」
グラスの中身を、もったいをつけたように手の中で揺らした後、一口をゆっくりと唇へ流し入れた。
「…………。」
無言で首を横に振る私に、彼が顔を迫らせ、
「……キスも、してほしくはないのですか?」
おもむろにグラスの中へ人差し指を差し入れると、ウイスキーの付いた指先で、私の唇をつーっと横に掃いた。
「舐めて…みますか?」
唇に纏わりつくアルコールの薫りに、つい誘われるように舌を伸ばすと、
すかさずウイスキーを含んだ唇でちゅ…と吸い付かれて、口の隙間が舌でこじ開けられた。
感じる部位を探して口内をねぶる舌先に、堪え切れずに腰が僅かに浮き上がると、
「……君は、そうやって私の言う通りにしていればいいんです……」
彼は満足そうな表情で唇を離して、私の耳元に声をひそめて低く囁きかけた。
「……私から逃げるなど、二度とはできないよう、その身体に罰を刻み付けてあげますから」
そうして、今度は首筋に唇を付けると、濡れそぼる舌を肌へぞわりと這わせた……。