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話しよる間、みんなは真剣な顔で聞いてくれて。めめもずっと俺の手を握ってくれとった。

話し終わった後、照兄が俺のそばにきて、”頑張ったね”って抱きしめてくれた。そしたら次々に他のメンバーも抱きしめに来てくれて。

話せたことの安堵感と、みんなのあったかい反応に涙がこぼれる。抑えようとするけど、次々と雫は落ちていった。苦しいの涙やなくて、嬉しいの涙。

この数日間で1年分ぐらい泣いたんやないか、なんて思いながらみんなを強く抱きしめ返す。

このグループで良かった、このメンバーでよかった、って心底思った瞬間やった。

しばらく抱きしめられとったけど、ふっかさんがそろそろ離れてあげるか、と言って解放された。離れてすぐラウが急に口を開いて。


ラウ「あれ、そういえば話してた時手繋いでたの何だったの?」


…そこ突っ込んでくるんやな。どうしよ、付き合うことになったの言わなあかんよな。助けを求めてめめの方を見ると、視線に気がついてこっちに来てくれた。


蓮「…言う?」

康二「ここまで言ったんやし、もう言うしかない…よなぁ」


俺らが中々返事をしないからか、ラウが聞いちゃいけなかった!?と焦っている。とりあえず否定して落ち着かせていると、他のメンバーも何か勘づいたのかこっちに注目している。

めめに目で合図を送って、話を切り出した。


康二「実は、もういっこ言わなあかんことがあるねん」


さっきの話をした後やからか、そんなに気持ちは重くなくて。改めて言うことに対して少し気恥ずかしく思って少しどもっていると、めめが先に言ってくれた。


蓮「えー…俺たち、付き合うことになりました」


めめも少し照れくさそうに言っとって、可愛いなぁ、なんて思っていると。


阿部「えっ」

ラウ「えっ?」

翔太「ぅえっ!?」

佐久間「にゃ!?」


4人が凄く驚いたように声をあげる。照兄とふっかさん、舘さん達は何となく分かっとったんか、やっと言ってくれたか…みたいな感じでため息をついとる。


翔太「えちょ、まじ?」


理解できてなさそうなあべさくと問い詰めにくるしょっぴ。ラウは頭抱えながら俺のめめが…とか言っとる。

俺のめめやもん!なんて思っていたら、遠くで見ていたふっかさんが急に口を開いた。


辰哉「…目黒、お前αだよな?」


αとΩが付き合う。それがどういうことを意味するのか、誰でも分かることや。


蓮「そう、っすね」


番になったら解消するのは難しい。後天性なら余計に。ふっかさんはきっと、それを心配しとるんやと思う。


辰哉「覚悟は出来てんの?」


いつに無い真剣な顔で、ふっかさんがめめを見つめる。めめは一瞬俺の方を見てから、


蓮「勿論、出来てます」


しっかりと言ってくれて、なんだか嬉しかった。まぁ、俺も信じとったけど。

その答えを聞いて安心したんか、ふっかさんの表情も緩んで。


辰哉「まぁ、頑張れよ」


こういうとこを見ると、流石最年長やなって思うんよな〜。まだラウとさっくんはよく分かってないみたいやけどな。

さっきのめめの真剣な顔に、めめとなら幸せになれる。そんな根拠の無い自信がどこからともなく湧いてきて。何もかも上手くいく、そんな気がした。

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